内容説明
戦前から高度成長期にかけて多くの若者や知識人を惹きつけ、巨大な政治的磁場を作った日本共産党。東欧革命・ソ連崩壊などで深刻な打撃を受けたが、しぶとく生き残り、近年、野党共闘による政権交代を目標に据える。政権を担える事実上の社会民主主義政党になったのか、今なお暴力革命を狙っているのか。本書は、一貫して「革命」を目指しつつも大きく変化した百年の歴史を追い、国際比較と現状分析を交え同党の全貌を描く。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
100
77
日本共産党の歴史を詳説。感想としては、共産主義思想は宗教的、世界情勢の逆風、暴力方針の破棄に確証が持てない事、手段が目標化していて魅力的将来像がない、組織の不透明、民主集中制による不満、などが低迷の原因かと。2024/02/19
やいっち
77
「一貫して「革命」を目指しつつも大きく変化した百年の歴史を追い、国際比較と現状分析を交え同党の全貌を描く」という内容で、読了に十日以上を費やした。昨年、結党百年だったとか。 日本共産党は怖いとか一緒に政権を組むことはありえないとか、排除の論理…感情は連合からも示される。2023/01/20
fwhd8325
75
子どもの頃、共産党=危険思想というイメージが定着していたように思う。しかし、選挙権を得て、政党を調べていくと、必ずしもそうでないこともわかってきた。本気で政権を奪取する政党ではなく、政権の外から存在感を感じさせることにこの政党の役割があるように思います。100年の歴史の中で、次第に主張を変化させてきたが、それも時代に合った生き方であることと許容しています。残念なのは、野党連合ではなく、自らの存在価値をもっと訴えることが本質のように感じました。2022/08/21
とくけんちょ
58
なかなか骨太。新書のレベルではない。あらためて日本共産党の歴史を世界の共産主義の移り変わりとともに俯瞰することができた。進化というか、大きく変化して現在のスタンスなんだなと。ただ過去から続くスタンスも独自の色ではなく、他の影響によるところが大きいことがわかる。ようやく現代になり、国民のリアルと折り合いをつけた独自路線を模索しているようではあるが、自己矛盾が隠しきれてない気がする。2022/09/10
ゲオルギオ・ハーン
36
西欧の共産党は党名を変えたのに日本の共産党は名前を変えず続けているのはなぜかというのが、共産党について持っていた疑問で、それもあって手に取った。先入観として戦前から終始一貫していると思いきや時代に合わせて少しずつ変化していた。組織規模は大きくはなったがそのエネルギーのほとんどを内部の権力闘争で使っている印象があり、歴史の長さにしては対外的な成果が少ないと思った。最初は暴力革命を目指し、金策のためには犯罪もしていたというのは初めて知ったが「共産党」という単語に忌避感を持つ人がいる理由だと納得してしまった。2024/08/15
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