ルルル文庫 海賊商人と真珠の婚約

著者名：平川深空【著】/くまの柚子【イラスト】

小学館（2013/09発売）

• ISBN：9784094522624

内容説明

落ちぶれ姫君と海賊との商談ラブ！？

交易と学問の自由都市ラーテンで、没落貴族の娘リーザは先祖の蔵書を大学図書館に寄贈して司書となり、ひっそりと生きていた。
　だが大学の予算削減に遭ったため、「元海賊」と悪評高い新興商人レンに、貴族出身の妻を持つという名誉と引き換えに、大学に寄付をして蔵書を守ってもらおうと、「商談」に出かける。契約結婚をしようというのだ。
　だが、実際に会ったレンはいたずらっ子のような闊達な青年で、「商談」をおもしろがりながら承諾してくれた。
　リーザの書庫は守られ、一方でレンはわずかに残るリーザの伝手を巧みに使って貴族相手の市場に食い込んでいく。婚約期間として同居するふたりだったが、レンは意外に紳士的で、リーザに関係を強要することはなかった。不幸な姫君に結婚を無理強いした元海賊の悪徳商人、と世間からは見られているレンだが、実際はもっと優しく誠実で、リーザは次第にレンに惹かれ、心をひらいていく。
　結婚式の準備が進められる中、ある日レンは、ラーテン市議も務める大商人ヘイシングの告発を受け、海賊と協力しているという容疑で拘留されてしまい…！？
　恋と冒険がたっぷりのロマンスです！！

※この作品は底本と同じクオリティのイラストが収録されています。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[waqwaq]

私が何となく出たら読んでいる平川深空さんの女の子向けラノベ４作目です。あとがきにもありましたが今回は糖分増量だったようで随分と甘かった印象です。なので胸キュンできて(笑)面白かったです。ただ、欲を言えばもう少し捻りがあっても良かったかとも思いました。

2013/08/25

[ゆん]

毎回つい買ってしまう作者。今回もなかなか一本筋の通ったヒロインのもどかしい恋愛譚。元海賊の訳あり設定とか良かった。まぁ、残虐と言われてる割に情けない現海賊には笑っちゃったけどね。

2013/10/04

[なつき]

破産し爵位も無くした元貴族令嬢リーザ。大学図書館で司書として働き始めるが予算を理由に唯一残った蔵書を処分されそうになる。蔵書を守るため海賊と噂される商人に自分の血筋を売りに結婚を申し込むが・・・。リーザもレンも竹を割ったように筋が通っていて無駄な弛みがないのが好印象。笑顔を見たがるレンが非常に可愛らしい。リーザのプライドも貴族的というより本質的な感じでステキ。

2013/09/27

[こばこ]

大味で思い切った展開や、ラブ、口調、その他もろもろ某所で作られる洋画のような小説だと感じました。キャラクターは表面的で、さらに文中の説明とあまり一致しない感じがあります。レンの裏切りへの拘りと、懐の深さが一致しなくて「？」。ああ、でもピエトのはた迷惑ぶりにはいっそ笑わせてもらいましたし、リーザの変化も面白いところ。男女間のそのもののトラブルはあまりなく、外的要因でつながりを深めていくタイプなのかなと思います。お話には流される体で、甘さ恥ずかしさ、そして物語の大胆さを素直に楽しむのが吉かな。※名前訂正

2014/01/13

[加那]

最初にグイっと引き込まれて、さらりと読了。キャラが魅力的。面白かったですが、レンの過去とかリーザの柵とかあっさりで、ちょっと寂しい。もう少し捻りがあると嬉しかったかな。と言うか、最後あれで敵に逃げられてるって、今後が絶対危ないよね。後１～２のエピソードを盛り込んで、そこまで１冊におさめてくれたら良かったかな。

2013/09/04