内容説明
萌えて燃えれるデスゲーム風ラブコメ!?
「助けて……兄さん……ゲームが……」
珍しく妹の空の起床が遅いので、起こしにきたらいきなり寝言を言われ、兄である海は想う。空はどれだけゲームが好きなんだ。
一方の海はゲームに疎い。
だから助けて欲しいと言われても、攻略の手伝いなんてできない。夢の話だろうけれど。
プレイ中に寝てしまったのだろう、電源が点いたままだった。
それにしてもゲーム画面も、ゲーム機本体のフォルムも古臭い感じのするゲームだと思った。そして気づけば、海はコントローラを握りしめていた。なぜだろう。あまり時間がないというのに。このコントローラは空が持っているものとは違う。いわゆるツーコンというやつだ。
だから動くのか知らないが、試しにボタンを押してみる。
効果音が鳴り、大音量に驚いた。その瞬間、脳を殴られたような、心臓を鷲づかみにされたような、魂を根こそぎ持っていかれたような感覚に陥り、海の意識はそこで途切れた。
助けてという妹の表現が比喩でもなんでもないことに、海は気づく────────ゲームスタート。
『星空のメモリア』などで知られるPCゲームライター、なかひろの小説デビュー作!!
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
35
ギャルゲーの世界に取り込まれた高校生の兄妹が、文字通りゲーム世界の中で恋愛SLGを実際に演じ、主人公となった兄をゲーマーの妹がフォローしてヒロイン攻略を目指すというお話。フラグの立ち方やルートから外れた攻略キャラのフェードアウトしていく感じが、いかにもな展開でした。何度もゲームオーバーになりながらようやく攻略したヒロインは、ちょっとあれな人。鈍感な兄を想う妹ものとして見れば、それなりに読めると思いましたが、せっかくの設定を生かしきれなかった感も。登場したものの中途半端だったキャラは続刊で出てくるのかな。2014/01/24
shin
20
一昔前の恋愛SLGの中にゲーマーの妹と疎い兄が取り込まれ、現実に戻るためクリアを目指すお話。システムはゲーム準拠ながらヒロインが主人公の身近な女子等、現実も反映されているため、仮想と割り切れない空気感に希望を持てたり悩ましくもあるのが独特でいつの間にか引き込まれてた。兄さんのバカ…から色々伝わるのが琴線に触れたりと妹の空のかわいさが抜き出てたけど、友利先輩のカミングアウトに笑わせてもらったのも何気に印象的。仮想での経験も無駄じゃない可能性は感じられつつ、語られていない所のモヤモヤは若干残ったお話でした。2013/09/02
アウル
17
ゲームシナリオライターなだけあって恋愛シミュレーションゲームをネタに書くと上手いな。普通に進んでいって終わるのかと思ったら先輩の攻略方法が鬼畜すぎる。主人公の性格はまんま恋愛シミュレーションゲームな感じやし身体能力も高かったな。中途半端な伏線があるので続きが出るなら読みたいな。2013/08/22
ころん
14
『ゴミ捨て』と呼ばれているゲームハード、コミカルステージ。コミステのソフトである『ドリームメモリーズ』の世界に連れてこられた海と空はゲームをクリアし現実に帰ろうとするが、恋愛SLGであるドリメモの攻略ヒロインはいずれも現実での海の知っている相手だった。何とかメモリアル風な、ギャルゲしてるなぁって感覚が楽しい。妹ちゃんがガチゲーマーで笑った。攻略ヒロインや海のドリメモでの設定など、うまいこと現実での出来事が絡み合ってて絶妙なバランス。登場ヒロインは同じだけど毎回ゲームが変わるとか、続き出て欲しいなぁ。2013/09/04
サキイカスルメ
12
これは1冊で終わるの勿体ないなぁ。ゲーム好きな妹 空と運動バカなリア充兄 海が恋愛ゲームの中に閉じ込められてしまってゲームクリアを目指すお話。ゲームのシナリオライターさんということで、大変納得致しました。これはぜひ色んなルートが見てみたい、というか全員攻略したい(星見さん以外)と思わせられるお話でした。妹の空ちゃんと後輩のアサヒちゃんが健気可愛すぎてツライ……!主人公の海はリア充チートでした。なんなの、最後の喧嘩無双とかカッコよすぎる。ユウヒちゃん、小雨ちゃんも伏線投げっぱなしですし、続かないかな。2013/08/22
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