内容説明
没後9年後に刊行された読者に人生への気づきを教える宝物エッセイ集。
長い闘病生活、夫・光世氏と結婚してからの一生、人生の出会いが人をつくるという哲学・・・。著者の人柄と信仰そのままに、温かく真摯な視点で語られるエッセイ集。よりよい人生への気づきメッセージ。2012年著者の生誕90周年を記念して発刊された書籍の電子化。
小学館 創業90周年記念企画。
「三浦綾子電子全集」付録として、亡くなる前年(1998年)6月13日、三浦綾子記念文学館オープニングセレモニーで挨拶する綾子の写真、2012年9月11日、「三浦綾子電子全集」の記者発表会で挨拶する夫・光世氏の写真、綾子が小学校4年の時に書いた詩を収録!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
黒澤ペンギン
13
三浦綾子記念文学館で購入後、すぐに読んだ。旭川の地で、この本を読めたことが嬉しい。 第一章の内容がどれも濃く、特に「経験重視の危険」「生きていることの証しを」は自戒せずにはいられない心に刺さるものだった。自分の経験の絶対視はやりがち。同じ人間はいないように同じ経験はないのだと胸に刻みたい。2022/09/18
まつり
5
キリスト教信者で、愛に溢れた求道者なのかと思えば、若い頃はカミソリのような毒舌家だったと「気になる人」の項にある。その女性とのヒリヒリしたやり取りはそのまま小説になりそうだ。そんな感性が鋭く、情熱的な綾子さんが、病魔に打ち勝ち、人として正しく生きるには信仰は欠かせなかったのだろう。神に似せて造られた人間は、神の道を歩むことが人としての形であると悟り、そこに信仰の原点があると。ただ同性愛者を欲望の極みのように捉えている節があったが、生まれつきそんな倒錯した性があるとは何十年前には理解されなかったのだろう。2017/02/11
ふーちゃん
5
うん。先生の昭和時代がメインのエッセイ。17歳から7年間小学校の先生でいらした時代のエッセイが心に染み入りました。図書館で借りる程度で一読おすすめ。2012/07/26
めがね
4
本の中でいろいろな人との関わりが描かれていて、時代的なものもあるのかもしれないけどそこにすごく憧れた。 「今日という日は二度と来ない。今という時は生涯決して二度と帰ってこない。その二度と帰らぬところに、わたしたちは日々立たされているわけだが、そうした意識を持って生きている人は実に少ない」 この文章にXで出会って読む機会を得られてよかった。 お母さまのマスの話は電車の中で読みながらしみじみしてしまった。塩狩峠も十数年前に読んだきりなので再読したい。2025/05/10
Ryusuke Minato
4
大好きな作家さんである三浦綾子さんの新刊。とはいえ、ご本人は14年前にお亡くなりになっていて、単行本など未収録のエッセイを集めた構成なのですが、三浦綾子さんのエッセイって、本当に心洗われるというか、目からウロコというか、そのような感じで、読んでいってホッとする部分もあるし、居住まいを正される部分もあるのです。それにしても、三浦さんの人間観察であったりとか、日常の細かな部分についての着眼は、作家さんならこのくらいは、ということもあるのでしょうが、きっと天性のものあるでしょうし、毎度毎度感銘を覚えます。2012/05/15
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