内容説明
(変わらぬもの、わしはそれが欲しい)
墨工羅小華はじっと考えていた。彼の前の机に「至宝」の二字を金であしらいその上下に鳳凰をあしらった墨が置いてあった。その墨がにおうのだ。墨はいくら歳月がたってもそのにおいは変わらない。においは墨のなかに封じこめられているのだ。変わらぬものがそこにあった。
(わしも変わらぬものをつくるのだ)
明代の三代名墨工と謳われるようになった羅小華は、晩年に名墨造りの秘訣を問われ、「心にわきかえる熱があって、造りたい気持ちを抑え、それをほとばしらせるのですよ」
と答えたという。
-
- 電子書籍
- ドロドロドラマの帝王【タテヨミ】第1話…
-
- 電子書籍
- よろず鍵屋の事件帖 第1巻 マンガ5
-
- 電子書籍
- CIOのための「IT未来予測」Vol.…
-
- 電子書籍
- 東大生が捨てた勉強法 - なぜ彼らは「…
-
- DVD
- 少年/ユンボギの日記