内容説明
その日僕は、小さな魔女を飼うことになった
「本日、最後の魔女が死亡しました。これにより、魔女は地球上から絶滅したことになりーー」魔女が絶滅危惧種として保護されている世界。
高校生の僕は、絶滅したはずの魔女の子供を、ひょんなことから発見してしまい、誰にも内緒で家で飼うことになる。
とはいえ、生態がまったくわからない小さな魔女に、引っ張り回されてオロオロするばかりの毎日。
「ミラ」と名付けられたその魔女は、箒にまたがれば家を壊し、人間のフリをさせて学校に連れて行けば大騒ぎを起こす。
どうなっちゃうの? 僕の生活ーー。
そんな中、魔女保護機関にミラのことがばれて……!?
心がほわっとして、ちょっとだけ切ないファンタジック・ジュブナイル。
著者は『学園カゲキ!』で第1回小学館ライトノベル大賞・ガガガ賞を受賞した山川進。
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ユキまる
9
なにこのかわいいいきもの! CUTEGさんの装画に惹かれ、何とはなしに買い、読んでみましたが、やられた。疑似家族ものというか、疑似子育てものの様相を呈していて、少しずつ成長過程が見られるミラの愛くるしさにゴロゴロした上で、あの結末は…切ない。入り込んでいたのでほろりと来ました。個人的には「多くを語らぬ美学(もしくは著者からの行間を読め)」と受け取りましたが、確実に賛否両論あるなぁと読了してふと思ったり。あとはこの世界観を受け入れられるかどうかでしょうか。正直、読み手を選ぶ作品です。むふー。2011/01/28
KEI
8
購入。イラストはいい!ミラが可愛い。それだけ。希少種である魔女を人間と全く別の種の生き物として扱うのは良かったが、その唯一といっていい良い所が僕に受け付けない時点でアウトだった。自分と同じ形をした存在をペットだの、飼うだの、保護だのと、希少種で出会ったこともないのに、よくそのような言葉を抵抗なく使えるな。主人公の倫理観を疑うぞ。まぁ、そういう世界なのだから仕方ないと言われたらそれまでだが。また全体的に上滑り感がしていた。いらない文が多く、足りない文も多い。あのラストも思わず声を出してしまった。アッサリ。2011/01/20
シュエパイ
6
優しく朗らかな異種族交流、痛みも失われた人も何もかも抱えたまま、それでもきっとハッピーエンドだった。私はそう信じてる。あぁ、明確に違う生きものとして扱ってるの、ラノベにしては珍しいな。口か門か、いったい何処まで違う生き物だったのだろう?・・・何処まで遺伝子が異なれば、魔法が使えるんだろう。魔法を信じられるのだろう。2011/01/19
atota
5
穏やかで優しい文体にプラスされた萌えとおふざけ。最初はいまひとつ不自然に感じたんですが、ラスト、終わり方に潔さとこの文体の良さが濃縮された気がしました。挿絵がとてもとてもかわいくて、それだけでも満足だったのですが、登場人物たちがみんないい子で爽やかな読後感。まだ作者さんは伸びると思うから、続編がありますように。そしてこの素材でアニメみたいなあ。2011/01/26
タカユキ
5
ボーイミーツガールで家族モノで、ドタバタコメディで…切ないラスト。何はともあれ魔女ミラが可愛らしいですね。ビバ、アホ毛。イラストも素晴らしいです。終盤の展開は急すぎたというか重すぎたというか。そのラストにするなら力を入れるべきところが違うんじゃないかと。2011/01/21
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