音なし源捕物帳(巻四)

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音なし源捕物帳(巻四)


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内容説明

例年のことだが、正月というのは穏やかなものだった。風もなく、日射しが明るい。それに、静かである。華やかな賑わいはあっても、忙(せわ)しかったり 慌(あわ)ただしかったりはしないのだ。屋敷町にはいると、琴の音が聞えたりする。町人地では羽根つきの音と、娘たちの笑い声を耳にする。正月二日の宵になると、宝船売りが町を回る。このときだけの、商売であった。宝船の絵を枕の下に入れて寝ると、縁起のいい夢を見ることができるというわけだった。……この「罪なお年玉」ほか、「赤い初雪」「罪なお年玉」「薮入りの留守」「死の初伊勢(はついせ)」「梅の声」の5編を収めた。

 

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