表現者２０１２年１１月１日 ４５号 - 文明の自殺――国家の物語（ヒストリー）を回復せよ

著者名：中島岳志【著】/柴山桂太【著】/西部邁【著】/富岡幸一郎【著】

ジョルダン（2012/11発売）

内容説明

ＥＵの経済危機による欧州各国の驚異的な失業者の増加と若者の雇用の崩壊、自殺者の急増。これはまさに、マネー・情報・技術というグローバリズムの病理が、国家の溶解・政治の不能・宗教の頽落・民族の漂流・家族及び地域の崩壊、個人の統合失調症等々、文明社会が限界状況に達していることの帰結であり、まさに「文明の自殺」というべきではないだろうか。
グローバル経済が臨界点に達し、世界的な危機にたいして、国家としてのグランド・デザインを形成できない我が国は、領土問題に直面しうろたえ、身動きすらできない状態に陥っている。
現代世界と日本の危機と頽落を、我々はどう捉えればいいのだろうか。
［表現者２０１２年１１月号掲載］