中公文庫<br> 「死霊」殺人事件 警視庁捜査一課・貴島柊志

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中公文庫
「死霊」殺人事件 警視庁捜査一課・貴島柊志

  • 著者名:今邑彩【著】
  • 価格 ¥817(本体¥743)
  • 中央公論新社(2012/11発売)
  • 中央公論新社 GW特大フェア ポイント40倍!(~5/12)
  • ポイント 280pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784122054639

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内容説明

家に送り届けた後、「金を取ってくる」と言ったまま戻らない男性客。しびれを切らしたタクシー運転手が家の中で目撃したのは、二人の男の死体だった。さらに二階からは泥まみれの女の死体も発見され……。密室状態で起きた不可解な殺人に貴島刑事が挑む、本格推理+怪奇の傑作、貴島シリーズ第三作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

夢追人009

303
今邑彩さんの9冊目は、贅沢に2つの家族に起きた複雑怪奇な殺人事件を、やや偏屈な警視庁・貴島刑事が見事に謎を解き明かす真にドラマチックな一作で大満足でしたよ。不動産会社の奥沢は仕事がうまく行かず愛人女性に共同経営者の上山に妻の千里を殺させ自分は鉄壁のアリバイを用意して保険金を手に入れる計画を話す。だが数日後、出張から帰宅した奥沢がタクシー運転手を外で待たせ幾ら待っても出て来ないので家に入ると一階に奥沢と上山の死体があり、二階のベッドには全身が泥まみれの妻・千里の死体が横たわって不気味な微笑みを浮かべていた。2023/01/01

しんたろー

184
貴島シリーズ第3弾。「死体が生き返った?」というホラーテイストから始まるが1作目ほどのインパクトはなく、密室やアリバイ崩しを絡めて本格志向が強くなった創りで、複雑な人間関係もあって少々翻弄された。とは言え、貴島刑事がコンビを組む女性刑事・飯塚が和ませ役として機能して、気楽に読めるように配慮されているし、最後の切ない真相も悪くない。「その状態で電話には出られないだろう!」とか「なんで、そんな表情で死んだの?」とか、疑問に思わせる部分があるのが残念だが、テレビの2時間ドラマを楽しむ感覚なら充分に合格点の出来。2020/12/13

nobby

105
「死体が生き返った」この現実離れした再現のためにホラー色は薄れている。それでも続けての密室の謎といい、その解明は理にかなっていて心地よい。明らかに怪しい人物の存在がある中、事件が思わぬ決着をみる。そこから貴島刑事の神がかりな推理で真相を引き出す最後は爽快。ただ、埋もれつつあった事実がちょっと離れすぎてて中盤ピンとこず個人的には退屈を感じた。最後の彼女の変貌で怪奇の面目躍如という感じ。2015/12/11

りゅう☆

92
妻の保険金を狙って愛人と妻殺しの計画を企てる。だが彼の家で男2人と妻の遺体が密室状態で発見。床下に埋めた妻の遺体が2階で泥まみれで見つかり「死体が生き返った」という電話が。妻の身代わりに函館にいたのは誰か?死んだ妻が殺したのか?一方男の本棚にあった写真の女は15年前に死んだはずなのに。男の友人で俳優男の元妻は自殺なのか?元妻の元彼の遺体が見つかり…。この二つの事件の繋がりと展開に驚き。今まで貴島が真相に辿り着くのに唐突感あったけど、初めて貴島の主人公感あり。やっと一緒に解決へと進んで行けたような気がする。2021/08/30

アッシュ姉

84
密室状態で発見された三人の死体。一人は返り血を浴びて殺されており、一人は「死体が生き返った」という謎めいた言葉を残して絶命、もう一人は死後に蘇り動き回った形跡があった。不可解な事件に貴島刑事が挑むシリーズ第三弾。今回もお見事でした。完敗に乾杯。複雑に絡み合った事柄を破綻なく技巧を凝らして組み立てており、凡人としては感嘆しきり。突っ込みどころも吹き飛ばす今邑さんの力量に拍手。怪奇と本格推理の融合が見事だった一作目から、シリーズを重ねるごとにホラー色が薄れてきたので、原点回帰を期待して四作目へ進みます。2016/06/08

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