内容説明
新聞のトップで報じられるような大事件、凶悪犯罪は年間わずかな数でしかない。それでも犯罪は毎日のように起きており、刑事たちは走り回っている。地道な聞き込み捜査、息をのむ逮捕の瞬間、戦場のような取調室。30年間、現場の最前線であらゆる犯罪捜査に携わってきた著者が語る事件現場のエピソード。そして7日間連続検挙を成し遂げた「小川学校」の捜査テクニックを公開。警察組織と刑事の真の姿が浮かび上がるリアル警察ノンフィクション。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
aya
2
面白かった。一生懸命働いた人のエッセイは読んでいて襟をただしたくなる。正義感は初めから持っているものではなく、醸成されていくものだということ。どんな職種でも、やはり仕事に向かう気持ちというのはやっているうちに生まれるものであると感じた。2016/05/31
ゆきにゃん
2
現場刑事がどんな仕事かわかって面白かったです。取り調べで落とすためにやっていることとか、捜査の話とか、とても興味深かったです。でも、作者の正義感がやり過ぎ感あって、刑事やめた後の話は引きました。泥棒で金銭を得てる人は「職業泥棒」という状態なんですね…2014/03/19
伊藤裕輔
2
一つ一つのストーリーが大変興味深く、著者が30年現場で経験した事が濃縮されていて非常に読みやすかった。 下手な警察小説を読むよりもこの本を読んだほうが、地味だが深い「現場刑事」という仕事の本当の中身を知る事が出来るだろう。 本書を読む内に著者の感性の鋭さ、・正義感の強さや人柄の良さを推し量る事も出来る。 我々一般市民が平穏に暮らしている裏では、「現場刑事」の地道であるが知能的な捜査活動がある事を身に染みて感じた。 元「現場刑事」だからこそ語れるリアルな物語が満載の本書、幅広い人々に読んでもらいたい。
むっちゃん
2
元刑事が明かす犯罪捜査のテクニックなのだが、一般市民から見ると、「やり過ぎでは?」的な内容が多く、ビックリした。被疑者に対しても「さん」付けするといいながら、取り調べの会話文で「おまえ」呼ばわりしていたり、どっちなん???まあ、でも元刑事の書いた本にしては文章は上手い。きっと、員面調書の作成で慣れてたのかな?2012/11/24
ぼみ
1
さすが資料づくりで慣れているだけあって、文章がすごく読みやすい。本人の言うように、本書で紹介しているのは殺人事件に比べると派手さのない事件ばかりだけど、臨場感があって下手なミステリーよりもダンゼン面白い。刑事の勘は本当にあること、でも直感だけじゃなくていろいろ考えていることが わかって興味深かった。特に取り調べでの犯人の落とし方とか。著者は正義感が強いと共に自信家なんだろうけど、自分の優秀っぷりをアピールしまくっているのが何だかカワイイ (笑)2017/10/13