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内容説明
習近平政権誕生後、領空・領海侵犯を繰り返す中国に対し、わが国はジリジリ追い詰められている、という印象をもっていた日本人は少なくないだろう。だからこそ、2014年11月に行なわれた日中首脳会談での習氏の物頂面はみなを驚かせた。「あの瞬間、世界は日本が勝利し、中国が敗れ去ったことを認識した」。そう著者は語る。なぜ力にモノをいわせて傲慢に振る舞った中国は、いつの間にか窮地に陥って敗北したのか。そうした傍若無人な習近平外交に、安倍外交はいかなる手段で臨んだのか。日々のニュースを表層的にみるだけでは、その本質はつかめない。両国間の緊張を一気に高めたレーダー照射事件、防空識別圏の設定から中韓首脳会談、日中首脳会談にいたる流れを緻密に分析しながら、本書はそのなかで日本外交の「戦訓」を見出していく。ならば、「第一ラウンド」に完敗した中国が次にしかけてくるだろう「第二ラウンド」とは何か。そこで知っておくべきは、戦中から戦後にかけて連綿と続き、日本人を「骨抜き」にしてきた恐るべき「対日工作」の歴史である。著者はいう。真に安定的な日中関係を築くためには、もはや憲法第9条の改正には一刻の猶予もない――。一触即発の東アジア情勢下で日本が「一極として立つ」ために必要な戦略を、当代随一の外交評論家があますところなく描き出した一書。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
読書実践家
7
中国の台頭と成長の限界について。日本はこれから中国とどう関わっていくべきなのか。外交的に今は勝っていても、負ける事態になることも考えられる。現在の一挙手一投足が、日本の未来を変える。2016/02/29
父帰る
5
保守派の巨人であり、安倍総理のブレーンである中西氏の著書だ。日中首脳が相対した時の、習主席のあの仏頂面の謎が解かれる。取り敢えず第一ラウンドは安倍総理に軍配が上がったと。しかし、したたかな中国は次の対日工作を準備しているので、要注意とのこと。国内的には、親中派の政治家、学者、マスメディア、文化人等に対日工作が仕掛けられる!?宇宙人鳩山由起夫はもう誰も相手しないからいいとして、小沢一郎も死に体だから。朝日新聞は国民から信頼を失っているし…。2014/12/21
うえ
3
「WTOが機能不全な現状を考えればFTAが出てくるのは必然…これはアダム・スミス以来議論されている「自由貿易と民主主義の相克」という人類社会に普遍の大問題である。自由貿易を拡大すればするほど国内に経済格差や失業が増大し、国民の不満となって爆発する。近代史のなかで幾度となく繰り返されてきた法則」「たとえば内モンゴル自治区オルドス市の場合、債務は年間の財政収入の二倍超「三兆円以上」に至り、10年に鳴り物入りで建設が始められた28階建ての建物群は工事中止のまま放置され世界一巨大なゴーストタウンと化してしまった」2015/03/22
depo
2
積読本。何故日本には親中派と言われる人々が多いのだろうか。中国から無理難題をいわれても反論せず、日本に向けて核ミサイルが配備されているのに文句を言わない。1964年10月10日東京オリンピックの開会式の日、中国は最初の核実験を行ったが、殆ど日本人はそれを知らない。また、その核実験はシルクロードの地で行われたが、日本人は核実験が行われたことを知らされずに、シルクロード観光に行く。2020/12/20
タイガー@津軽衆
2
戦後の中国との外交史という面では勉強になります。あとは昨今の中国の動きの裏側などもわかりますが、書いてるのは何といっても右翼の重鎮中西先生ですのでかなり保守的ではあります。個人的にはこっちよりですのでそうだなって思うことも多いのは事実です。全ては学生には伝えられないですが、今度地歴史の授業で中国を扱うのでその参考として役に立ちました。ただ戦後安保闘争の対日工作などに関しての記述はなるほどと思わせます。この本を上梓したのが2014年12月ですが、先日中西先生は安倍政権とは距離を置くことになるのでした…2016/08/23
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