内容説明
大学生になった僕は、歌舞伎町に入り浸るようになっていた。恋人と別れ、フーテン生活を送る日々。街頭で自作の詩集を売る仲間や学生運動に身を投じる者など、個性的な人々との濃密な出会いがあった――。ビートルズやツイッギーが日本の巷を賑わした昭和40年代の新宿を舞台に、フーテン生活を送る大学生の僕と、若者たちの生きざまを赤裸々に描く。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
fwhd8325
7
著者とはちょうど10年の年の差がある。この時代の10年が大きい事を知らされる。断片的な知識としては持っているものの、それはこの時代の只中にいた世代とでは太刀打ちできるわけがない。創作とは言っても実在の町が舞台となっているので、限りなくノンフィクションに近い印象だ。この時代の何かどんよりとしながらも人が持っている熱情の熱さも感じる。全8話の物語だが、最終話「フーテン赤軍派兵士の死」は、とてもやりきれない思いで読んだ。2015/02/16
オシャレ泥棒
1
図書館 70年代を知る資料として。私が知りたい時期より少し前だった。作者の実体験に基づくノンフィクション寄りのフィクションなのだろうか?2024/01/13
devil
0
フィクションとは思えないリアルな時代背景、実在する人物、新宿から日本の、昭和の時代がメチャ垣間見れました。2023/05/27