内容説明
人嫌いの冷徹な伯爵が、
一文無しの娘に求婚する！
幼くして両親を亡くし、心優しい叔母に引き取られたヘレン。ある日、叔母が全財産を預けていた銀行が破綻し、無一文に陥った。明日のパンにも困る暮らしを覚悟したとき、とある招待状が届く。差し出し人は、叔母の一族の長である伯爵、ブリッジミア卿。人嫌いで有名な彼だが、クリスマスだけは親戚を集め、施しをするという。叔母さまはそんな会には参加するまいと毎年招待状を捨てていたけれど、生きるためには、ブリッジミア卿にすがるしかないわ！ところが、いざ伯爵邸に着いたとたん、叔母が旅の疲れで倒れてしまい、慌てたヘレンは近くにいた従僕に助けを求めた――じつはその“従僕”が、この屋敷の主、ブリッジミア卿とも知らずに。■おかげさまでハーレクイン・ヒストリカル・スペシャルは100号を
迎えました。記念号を飾るのは、人気沸騰中のA・バロウズが英国
摂政期を舞台に描いた、貧しい娘と近寄りがたい隠遁伯爵のシンデレラ・ロマンス。寒い季節にこそふさわしい、心温まる珠玉作です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
じょう
17
一気に読了。血縁のない叔母に育てられたヒロインは、破産した叔母が一族の長に援助を求めにいく（クリスマスの招待を受ける）のに同行する。叔母とヒロインの愛情は良かったけど、他の親族は最低。ヒーローがヒロインへの気持ちを自覚してプロポーズするのが唐突に感じました。クリスマスの催しのシーンと親族の泥～っとしたとこを削って、ヒロインとヒーローにページを割いてもらいたかったかな。。。2016/08/26
veri
10
ヘレンの早とちりにイライラして仕方なかったのだけど、伯爵の言葉足らずなところも良くなかったんだよね。不器用だし意地っ張りな二人でしたが、中盤からは少し楽しめるようになりました。薦めるかと言われれば薦めないけど、それなりに良かったと思います（えらそう）現代的なものの考え方をするヒーロー、ヒロインでした。二人ともなんだかんだと言いましたが愛すべきキャラクターで、とくにヒーローは良い人でした☆2016/01/03
キッチンタイマー
10
クリスマスカロルのスクルージが最初から善人だったら一族の魑魅魍魎が集まってくるはず。銀行の破綻で一文無しになった独身の叔母に付き添って伯爵家を訪れるヘレン。クリスマスだけは一族の望みを聞くことにしているという伯爵を頼る叔母に付き添ったのだ。豊かな感情を思うままに表すヘレンに冷たそうな無表情の陰に善意を隠している伯爵は引かれていく。作品も冒頭のヘレンの活躍でさくさく進む。気がつくと楽しく読み終わってた。（一族のあまりの俗悪さにクリスティ風殺人が起きるかと思ったよ）2014/11/23
ネフェルティア
6
ブリッジミア伯爵は毎年クリスマスに親族を招待するのだけど、金の無心をしにやってくる親族達があまりにひどい性格でぞっとした。地味な服装で感情も表に出さず、一見堅物そうに見えるブリッジミアだけど、実は公平寛大な心の持ち主で領地の人々から尊敬され愛されている。ヘレンが親族達にも見抜けないブリッジミアの本当の姿を見抜いて惹かれるのは良かった。ただヘレンがかっとしやすい性格なのが残念、ブリッジミアにはもっと温厚な女性が良かったな。サクサク読めたし、クリスマスらしい素敵な話だった。ジャケが素敵なのも嬉しい１冊。2014/12/21
みぃ
3
★★★★☆ 面白かった。一族がその後どうなっていくのか気になるな～(笑)2014/12/05
