内容説明
ますますこの国はおもしろい。
ウーマノミクスに見るこれからの女性の働き方、中国崩壊の予兆と世界における日本の立ち位置、コーポレート・ガバナンスの重要性とトップの報酬の未来……。
日本が、そして日本人が、これからの世界で生き抜くために必要なこととは。
日本と世界をまたにかけ、国際企業法務弁護士として働く著者だからこそ見えてくる、日本の世界における立ち位置と日本人のこれからの生き方・働き方。
政治、経済、法――近年に起こった出来事に対する鋭い視点、長年働き続ける中で湧き起こった疑問や「生きる」ことに対する思いを、あますところなく綴った、働く者の心を震わすエッセイ集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はるわか
22
2002年に制定されたサーベンス・オックスリー法は、米国の公認会計士にとって天地がひっくり返るほどの衝撃。会計のルールをはじめ、会計士というプロフェッションが支配していた会計の世界を国、すなわちSECが支配するようになった。日本では、公認会計士・弁護士とも、会社の内外を貫くプロフェッショナル集団として成り立っていない。企業の経理担当と監査法人、法務部と弁護士との間には、それぞれ、橋を架けることのできない境目がある。会社のウチとソトという境界である。2017/08/07
Kazuo Ebihara
1
著者は、グローバルに活躍する弁護士で、 企業合併、敵対的買収、様々な国際訴訟を解決してきた。 多くの企業小説も著している。 本書では、昨今の日本の政治、経済、法律、 生き方などについて静かに語った。 『月刊ザ・ローヤーズ』と『Business Law Journal』の 連載エッセイを纏めたもの。 まっ、作家の余技だな。 他の書籍からの引用が多すぎる。 「幽霊の正体見たり、枯れ尾花」、 「遊説で正体見たり、彼おバカ」だね。 これ、特定秘密保護法違反かな(笑)。危ねぇ危ねぇ。 2014/12/12
ともりん
0
一度講演を聴き拝読。牛島先生の人となりを少しだけ垣間見れたように思う。 目の前のことに全力を尽くす。一流の流儀。2016/04/17
こみこ
0
日本は良い国であるはず、と思いました。つまるところ、この世にある限り人は、生涯にわたって生きる心構えを学ばなければならないのである。2015/05/10
Lila Eule
0
著者の現代社会を知りたいとの読書を通じての思索の紹介でした。現代社会の正体が暴露されているものではなく、著者が現代社会の正体を知るために重ねた読書と触発された思考の紹介本でした。 日本は西洋的近代化に成功した最初の非白人国で西洋的近代に相当程度共感することができるが、西洋の植民地となり、勝手に国境線を引かれた人々は西洋的近代化に日本人のように権威を認めず、尊敬心を抱いていないだろうと。イスラム、ヒンズー、共産しかり、核心かと思います。日本は、いずれも解せる国と自覚して行動すればもっとよくなると思いました。2015/02/15