PHP新書<br> 哀しき半島国家韓国の結末

個数:1
紙書籍版価格
¥880
  • 電子書籍
  • Reader

PHP新書
哀しき半島国家韓国の結末

  • 著者名:宮家邦彦
  • 価格 ¥750(本体¥682)
  • PHP研究所(2014/11発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784569822266

ファイル: /

内容説明

「コリアの本質を知る最良のインテリジェンス! 世の『嫌韓論』とは次元が違う」……作家 佐藤優。李前大統領の突然の竹島訪問から世界各国で日本の悪口をいいふらす朴大統領の「告げ口外交」まで、最近の韓国の言動に我慢ならない人は少なくないだろう。著者もまた「不愉快千万、いい加減にしろ」という。しかし日本を愛すればこそ、一時の感情に流されることなく、なぜ韓国は愚かな振る舞いをするのか、そこでわが国はいかなる選択をすべきか、を問うべきではないか。おりしも東アジアでは、巨大なパラダイムチェンジが起きている。アヘン戦争以来の屈辱を晴らすべく、中国の膨張はとどまるところを知らない。そのなかで、冷戦時代に当然視された「日米韓」三国連携をも韓国が捨て去る可能性を著者はみる。世界を見渡してもクルドやイラクと同様、コリア半島ほど不幸な地政学的状況にある地域は稀であり、そこで必要とされるのは「基軸」ではなく「バランス」だ。そうした哀しき宿命に置かれたコリア半島住人のもつ独特の概念が、「事大主義」と「小中華思想」。その本質を踏まえた韓国外交の趨勢変化、さらには中国との距離感を、著者は丁寧に読み解いていく。では中国の膨張に加えて金正恩へと代替わりした北朝鮮情勢が不安定化するならば、近未来のコリア半島はどうなるのか――。南北統一か、分裂したままか。それを主導する国は中国か、米国か。本書はそこで中華、コリア半島の二者に加え、その中間で古来より現実の政治勢力と存在してきた旧満州地方(マンジュ)の三者が演じた相克の歴史を一気に概観し、その歴史から「北東ユーラシア地域の地政学」を導き出す。そして、その法則を近未来のコリア半島に当てはめ、10~20年後に起こりうる24のシミュレーションを次々に描き出していく手つきは、まさに圧巻だ。同時に、その24の状況下で、日本がとるべきコリア半島戦略をも明確に提言する。読了後にその結論が、日本の国益を最大化しつつも「韓国とは付き合う必要がない!」という「嫌韓論」とは異なるものであることに、気づくだろう。「伝説の外交官」と称され、最も注目される外交評論家が冷徹な眼で描く、これまで誰も語らなかった韓国論。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

HANA

44
朝鮮半島を地政学的に分析した一冊。同様の考察として鈴置高史の一連の著作があるが、あちらは刻一刻と変化する現在の状況を分析しているのに対しこちらは歴史と未来予測が中心。前半の朝鮮半島の地理的心理的分析については古田博司の考証がベースとなっている為か特に目新しさはないが、本書で中心とされているのは後半の情報分析であろう。羅列されているために読みにくいが、朝鮮半島の未来のシナリオを一つ一つ丁寧に分析してそこから提言を行っている。それにしても日本の援助が前提となっているが、なんか砂漠に水を撒く行為を髣髴させるな。2015/05/17

kawa

41
歴史的に韓国・北朝鮮の体制や行動が中国との関係の中で様々に影響されてきたことは既知だったのだが、そこにマンジュ(満州)地方の動向も加え考察する著者の意見が新鮮。GSOMIA破棄をした韓国、本書を読むと米日から中国へ国の存亡を変更する戦略を指向してもおかしくないのですね。歴代為政者の御身大切・民は二の次の姿勢が、結果として国民の不信を招き、退任後の大統領経験者をよってたかって引きずりおろす、悲惨な結末に繋がっているという指摘もなるほどと思わせる。2019/09/01

matsu04

15
いわゆる嫌韓本の類があふれ返る中、朝鮮半島の過去と現状を冷静に見つめて分析した上、日本のとるべき戦略を提言している真摯な姿勢は好ましい。2015/03/06

Miyako Hongo

15
朝鮮半島の地政学(超大国と隣り合っていたこと、貿易路から外れていたこと)からみた韓国の民族性と歴史解説。それをふまえた上での今後の半島情勢を分裂維持・統一・統一後分裂×中国状勢のパターンマトリクスに分けて解説(このあたりの水も漏らさぬ徹底ぶりは流石元官僚)。 □中国>(越えられない壁)>韓国>日本だと思ってたら日本に支配されちゃった、というのが韓国人の気に障ったらしい。大国の腰巾着だったり傍若無人だったりは、ガキ大将の隣に住んでたための否応ない人格形成なんだと納得できた。いい悪いじゃなく処世術なのね。2014/11/08

Toshy

14
最近の嫌韓論ではなく、地政学と歴史の背景から考察しているのは新鮮でした。地政学から語るのならばもう少し地図をいれて欲しいし、後半はちょっとくどすぎました。2016/12/10

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/8351811
  • ご注意事項