内容説明
野崎は高校を卒業して一人暮らしを始めた。ある雨の日「Yuregi Detective Office」と看板がある部屋の前で、女の人が一人で煙草を吸っていた。「あの、もしかしてここの事務所の方ですか」「そうよ」「探偵さん……ということですか?」「そうなるわね」「すごいですねえ。あの。探偵さんってことは、推理とか、するんですか?」「まあね。あなた、もしかして最近、新しく靴を買ったんじゃない?」
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takaC
83
パンチ力に欠けるかな。続けるのか終わらせるのかもはっきりしなくて消化不良。2017/04/09
雪紫
54
完全犯罪に邪魔になるもののひとつ、天候変化による不手際。だが、それが雨女にして名探偵によりもたらされたとすれば・・・?最初が雨女であることが強かったせいか、他の話に雨が絡んでも「雨女」感薄いなあ・・・。と感じてしまう(あくまで個人の主観です)。掛け合いは良かったけど。好みは「雨が降ったから」と「雪女探偵」。2024/06/20
ほぼ一日一麺
26
事件事象が雨きっかけという着想は良かった。雨女探偵:揺木茶々子のキャラクター造形もマイルド志向としては良いと思うが、あの強刺激の三途川理ショックを経験してしまった体にとっては、うーんやっぱりかなり物足りないと言うほかない。2016/08/18
coco夏ko10角
25
5つのお話収録の連作短編集。雨女な揺木探偵自身のことが気になる…特別奇抜ってわけじゃなくてちょっとミステリアスな感じ。もし続編があったら揺木探偵のことをもっと知りたい。お話は『てるてる坊主』と『雪女探偵』が良かった。確かに雪女って色んな解釈ができるなぁ。2014/11/14
だんじろー
24
“雨女探偵”の設定はなかなか面白いと思うんだけど、いかんせんキャラクターが地味だなあ。雨縛りの割に、いろんなバリエーションを取り入れるところはさすが手練れの森川氏。それだけに、探偵の存在感のなさが何とも残念でならない。決めポーズに命を懸けた、少し勘違い気味のカッコつけ探偵とか、やる気を出すと絶対に雨が降る自虐探偵とか、いくらでも楽しそうなキャラ案が出てきそうだけど。ワトソン役の主人公が意外と優等生に描かれているのも正直物足りない。2016/08/31