内容説明
※本書は一九九八年に海鳴社から刊行された『しあわせ眼鏡』を復刊し、改題したものを電子化したタイトルです。養老孟司氏推薦! 「心の奥底にしみこむ話がたくさん載っています。読まなきゃ損です。」人間関係について、悲しみについて、成功について、人生について――。臨床心理学の第一人者である著者による、生き方のヒントとなる59のエッセイ。本書のはじめにより:「深く考えはじめると難しくなるが、そんなのではなく、ちょっと眼鏡をかけ変えることによって、異なるものが見えるように、少し見方を変えることによって、幸福が身近になる、ということがありそうである。」「全体的な構成のある本ではないので、読者はどこでも自分の好きなところを読んでくださるとよい。そのなかのどれかが読者の幸福という点で少しでもお役に立つことがあれば、真に幸いである」。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けんとまん1007
71
漢方薬のような1冊。幸福論となっているが、幸福とはを真正面からではなく、日常の出来事の中からトピックスを拾い出して考えること。それを繰り返しながら、その先にあるものとしての幸福を考えること。そうなんだろうと思う。時々、立ち止まって足元を見つめること。勇気がいるかもしれないが、自分のこころの声に耳を傾ける。2023/12/12
Cambel
43
寝る前に少しずつ読んでいたが、最近の世界情勢に影響される心を落ち着けたくて、残りを一気に読んでしまった。モスクワに赴任していた友人家族が一時帰国して本当に安心した。初めから幸せを目指すのではなく、幸福とは副産物。幸福とは、見えない悲しみに支えられて厚みを増す。2022/03/04
テツ
33
何となく河合先生の著書を続けて読み返している令和元年秋。自分が満たされない、幸福ではないと感じ悩み苦しむ人の多くは幸福を他人の物差しで計測していることが原因なんじゃないのかな。自分の心や自分の幸せってこの世界で自分だけが創り上げられるオリジナルなシロモノなんだから他人なんかを介在させてやる必要なんてないんだよなきっと。少しだけ勇気を出して世界を眺めるための眼鏡を交換したら目に入る全てが変化する。自分をどう創り上げるのか、幸福になるのか不幸になるのか。それは自分が自由に決められる。2019/10/25
よこたん
33
取り組んでみたことに対し、“今回は70点くらいだったが、また機会があれば80点 を目標に頑張ってみたいものである。”の言葉にほっとさせられる。 河合先生がそうなら、必死で無理してガチガチにならなくても、もっと肩の力を抜いてもいいのかなって思える。頭ごなしに言い切ってこられることはなく、やっぱり膝を突き合わせて穏やかに語りかけてもらっているような温かさがあった。何事もとらわれすぎると、周りが見えなくなりがちなので、一歩ひいた状態で落ち着いて見渡せるようになれたらいいな。最後の「音のない音」が心に残った。2016/03/23
MINA
30
「幸福ということが、どれほど素晴らしく、あるいは輝かしく見えるとしてもそれが深い悲しみによって支えられていない限り、浮ついたものでしかない。…おそらく大切なのはそんな悲しみの方なのであろう/依存すべきときには依存し、そのことを認識し感謝することによって自立する/人間が幸福であると感じるための条件としてはいろいろあるだろうが、私は最近、▽将来に対して希望がもてる▽自分を超える存在とつながっている、あるいは支えられていると感じることができるーという二点が実に重要であると思うようになった。」考えさせられる一冊。2016/03/06
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