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内容説明
「ニュートンよ許したまえ……」。二世紀以上にわたり絶対的権威として君臨してきたニュートン力学の常識を根底から覆したアインシュタイン。そのきっかけは、少年時代の「光を、光の速さで追いかけたらどうなるだろう」という疑問だった。「力の統一」「宇宙のしくみ」など現代物理学の起源となった研究はいかに生まれたか。最先端の物理学にまで影響を及ぼす相対性理論の本質を、わかりやすく解説する。(講談社学術文庫)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
無重力蜜柑
11
学術文庫だし科学史のようなタイトルだが理論の概説が中心のポピュラーサイエンス本。ニュートン力学が古典電磁気学とどのような軋轢を起こし特殊相対性理論、一般相対性理論を経て統一理論や現代宇宙論へ結びついたのかが書いてある。類書の中ではかなり分かりやすく充実した内容だと思うが、全く予備知識がないと流石に厳しいかもしれない。一応アインシュタインの伝記的エピソードも多少はある。それにしても相対性理論くらいまでならともかく、統一理論になると概説でも難しい。理論から実証までに半世紀スパンの時間がかかるというのが驚き。2022/06/23
Abiko Eiichi
2
2016年、アインシュタイン最後の宿題と言われた重力波検出というビッグニュースに、科学界は大いに沸きました。改めて相対性理論という人類の至宝を味わいたくて本書を手に取りました。19世紀以前の自然観の整理からアインシュタインの類い希な着想、その理論から導かれる驚くべき帰結を丁寧に追って提示してくれます。読了して思うのは、こんな小さな人類の脳細胞がこの大宇宙の仕組みをも理解できるのかという驚きです。その検証に一世紀かけた数多の物理学者の努力にも感銘を受けました。今後人類はどんな挑戦をするのか興味は尽きません。2016/03/19
ひよこ皇太子
1
良い入門書。2018/08/05
原玉幸子
0
科学に関する目新しい情報は無いので推奨しませんが、アインシュタイン自身が質量・エネルギー保存の法則より原子爆弾の理論を完成させ、後年後悔した史実は興味深かったです。(●2015年・春)2019/12/19
nox
0
例えが分かりやすすぎる。相対性理論とは一体どういう理論であるのか、何を表す数式なのか、といったことを詳しく説明してくれているので、μだのgだのといった変数の内容もスラスラ理解出来た。どうも私は、数字の一つ一つがどんなものを表しているのかイメージしなければ、覚えられないようだ。後、数式の表す最終目的を記述してくれているのもグッド。最終的に何を求めたいのかがイメージ出来ると、理解度がグンと違うよ。相対性理論の歴史、アインシュタインの人生なんかも面白く、総じて楽しく読めた一冊。2019/01/15