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内容説明
櫻井よしこ氏、推薦!「刮目すべき視点と、驚くべき事実。かつての歴史認識がどれほど偏ったものかを痛感させられる」日中戦争は“日本の侵略戦争”として語られてきた。しかし本書は、日中両国の研究者が、そうした前提を取り払って、改めて戦争の実相に迫ったものである。すると、驚くべき事実が見えてきた。日本が中国との和平工作を何度も試みてきたこと、中国では日本との主戦論が圧倒的だったこと、両国の背後でドイツが暗躍していたこと……。次々と明らかにされる事実に、読者は歴史認識の再構築を迫られるに違いない。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
AICHAN
24
図書館本。日本人と在日中国人の共著。中国は戦争を望み、日本は望んでいなかったということを縷々と述べている。よく調べてまとめているのだが、しかしその結論は日清戦争を日本が仕掛け、また満州国を樹立したからであって、中国人がもともと日本と戦争したかったのではないと思う。こういう本を出すと右翼が喜ぶと思うので私としてはあまり歓迎できない。2016/12/01
出世八五郎
18
PHP研究所から出版された単行本「日中戦争−戦争を望んだ中国 望まなかった日本」を改題し文庫化。北村稔と在日中国人の林思雲が各章を交互に書いた。読み応えはあると思う。あの戦争は日本が悪いことになっており、日本が戦争を望んだことになっているが、実は中国人が日本との戦争を望んでいた。そして、中国側も杜撰であった。キチガイな都市住民が戦争を望むが、戦争が始まると大人しくなり、代わりに被害を被ったのは農村部の中国人であった。中国人死傷者の殆どが奴隷のように徴用連行され、戦地に配属される行軍過程で死んだという事実。2016/10/30
北本 亜嵐
13
「日中戦争」を日本と中国、それぞれの立場で論じた本。当時の中国では国民を総動員する体制は存在しない。その理由は都市と農村の格差、経済発展や中国文化の伝統の「愚民論」がある。、エリートを重視し大衆を軽視する風潮は軍隊にも反映されていたとか。それは今現在も変わりがないようだ。新たな「日中戦争」を知ることが出来る一冊。2014/11/16
wearnotequal
4
興味深い本。先の日中戦争すなわち中国が日本の侵略に謝罪を求めている戦争を中国が自発的に望んだ戦争だと説く。さらに南京大虐殺も虚言であると。現在の中国共産党思想と正反対の研究結果。真実はどちらなのだろう。2015/05/25
めっかち
2
当時の国際情勢から、日中双方の動向、中国戦線の推移、中国人の歴史認識まで、幅広く述べられた名著。なぜ中国の都市階層は戦争を望んだのか、日本軍の徴発が時に苛烈を極めたのはなぜか、中国人の「避忌」とは何か……などなど興味深い話がいろいろ書かれていた。2022/03/13