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内容説明
弾左衛門、車善七、乞胸、虚無僧、香具師など「身分外」に生きた実力者たち……。彼らの足跡を求めて、上野・浅草・吉原を歩く、「帝都」「中世」に続く「貧民」シリーズ第3弾! 都市機能が充実し、独自の文化を醸成した江戸に暮らした数々の「貧民」たち。差別にあいながらも、直向きに生きた人々の生態を克明に描き出す!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ようはん
16
穢多・非人は何となく一緒くたにしていたが、その違いや穢多・非人同士の確執、それぞれの独自の社会が解説されており興味深かった。2021/08/15
Tomoichi
16
タイトルは「江戸の貧民」だが、内容は江戸期江戸の賎民について。穢多と非人との違いをその棟梁浅草弾左衛門と車善七を使って説明するが意味不明なタイムスリップ的叙述が文章をダメにしている。この手の本は無味無臭なのが一番いい。その他乞胸・願人・虚無僧・香具師の違いを説明。明治維新は彼らを制度として解放したがそれは彼らの職業的独占からの解放でもあった。しかしこの著者の文章は良くない。残念。2016/10/02
kawa
14
江戸時代、底辺に生きた貧民の人々。各々の階層の由来や生活が記述される。乞胸(こうむね)という階層を始めて知る他、知らなかったことが多数。差別制度を、時の権利者が治安維持のために利用していたり、互助会的セーフティーネットとして機能していたという話も興味深かった。 2016/02/24
ミエル
13
本書の言葉を借りたところの「外身分の人」の区別、定義、成り立ち、生業が非常に簡潔にまとまっていて読み易い。資料として、また入門書としておすすめできる作品。どんなに区切って身分を作ったところで、かならず枠からはみ出るものがいるということ、そのあたりを曖昧にしておいた江戸幕府はなかなか賢い。2015/02/06
誰かのプリン
12
江戸時代の最下級の穢多や非人の職掌が良く分かった。この時代は、虐げられていたと思っていたが仲間内で助け合っていた。本当に虐げたのは、明治新政府だったとは。身分だけ平民扱い(彼らは新平民と呼ばれて、明治新政府でも差別されていた)になったのは余りにも皮肉だ。2016/10/16