内容説明
新入社員の女性に講釈をたれる中年サラリーマンの詭弁が爆笑を誘う表題作の「アキレスと亀」、外相会談での同時通訳による慇懃無礼な喧嘩を描く「決裂」、テレビのマラソン実況の「偏向放送」などなど、ありがちな出来事を抱腹絶倒の爆笑世界へ連れていく奇才、清水義範の傑作短編集。 1989年刊行の単行本の文庫化。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
としP
8
「まぁ、暇つぶしにどうぞ」的な短編集2020/01/03
MIKETOM
6
全九話。いかにも清水作品らしいユーモア溢れる作品集って感じだろうか。他愛ない作品が多い中で『復讐病棟』がなかなか。ただまあ、あの後で息子の足に異変が…てな展開だとコクが出るね。『超現実対話』実際にこういうこともあるんだろうか。チト興味深い。『アキレスと亀』ラスト一行に共感した。TVで動物系のドキュメントを見てもオスはメスを獲得するために涙ぐましい努力をする。それが動物だと微笑ましいけど人間だと時に無様だったり笑い物だったり、だね。ちなみに”アキレスと亀”の命題はアリストテレス派の学者たちが→2024/12/15
morisoba
5
「爬虫類窓際目まだ生きてたの科エリマキトカゲ」なんて普通思いつかないんだよなあ。1989年の作品だが、全然古くさくない。2017/06/23
やな
5
イヌ物語がヨカッタ(*´ω`)2014/10/04
源氏星
3
これが清水さんだな〜、と思わせる短編集。「偏向放送」はマラソンを偏見を持って実況する話だが、実際五輪なんかでの実況を極端にするとこうなるよね、と納得させられる。面白かった。2014/12/31




