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内容説明
コーポレート・ガバナンス改革に違和感を持っている人へ――。
コーポレート・ガバナンス、企業統治改革の必要性が常にいわれている。一般にいわれている企業統治は、経営者への監視を強め、報酬でインセンティブを与えることを狙っている。その根底には経営者への性悪説があり、経営者の利己心に訴えて、なすべきことをさせよう、とするスタンスである。しかし、人間には「良心」もある。たとえば、「従業員のため、顧客のため、社会のために貢献すること」や「経営トップとしてきちんと責任を果たすこと」の歓びによって全力を尽くすといったことである。従来、日本の企業システムでは、株式持ち合いや社内取締役中心の取締役会のゆえに、コーポレート・ガバナンスは機能しないといわれてきた。しかし、それでは日本企業の長きにわたる発展は説明できない。本書では、そのメカニズムを明らかにすることで日本的経営論に一石を投じるものである。
【主な内容】
第1章 企業統治の「新しい」見方
第2章 企業統治の空洞と核心
第3章 良心による企業統治
第4章 良心を喚起しやすかった日本の企業システムと価値観
第5章 良心による企業統治はなぜ良いのか
第6章 良心による企業統治の限界と補完
第7章 逆風下の良心による企業統治
第8章 良心による企業統治を守っていくために
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
リョウ
6
経営者を法律や規則で縛ろうとする性悪説から、良心による経営に期待する性善説へ。散々弊害が言われてきた持ち合い株や社内取締役などの利点を良心の点から再解釈する考え方は興味深い。例外的な経営者をなくすことを目的として多くの経営者にとってマイナスとなる施策をしてしまっているというのも分かるが、やはり国全体が成長する豊かな時代だからこそ良心に任せるだけでよかったのではないかとも思う。2017/03/30
コジターレ
5
タイトルに惹かれて読んでみたが、僕にはちょっと興味が持てない内容だった。著者の独特の言い回しとや説明スタイルとの相性の悪さもある。2024/02/27
Kentaro
3
ダイジェスト版からの要約 他者への思いやり、正義、信用、責任感などに基づいて行動するのは人間のあり方として望ましい。人々がそうあることは社会の秩序と繁栄に不可欠であり、現実的、機能的にも望ましい。とりわけ経営トップは、その強い権力と重い責任のゆえに、良心によってなすべき経営を強く求められる。良心による企業統治では、経営者が自分の欲求を満たしたり自分の権利を主張したりするのを劣後させる。「相手を先にし、自分を後にする」事は、グローバル資本主義経済が安定的かつ持続的に成長していくための有効な指針にもなりうる。2018/04/28
たつた。、。
2
牽制とインセンティブ付与といった自利心による統治だけでなく、良心による統治という視点ももつべきだと主張。良心による統治は、経営者の気質に依存するため、再現性がないなど反論の余地は多くあるものの、「良心による統治」をどう実現していくのかという問いをもち続けることが、大切なのではないかと思ったりした。2021/07/16
spike
2
企業の監査役としての立場から、従来型のコーポレートガバナンスのアプローチでない何かヒントがあればと思い手に取ったのだが、、、ガバナンスにおける「良心」の定義が冗長で結局核心に迫るにいたらず、監督、他律的を旨とする「コーポレートガバナンス」でない何か良さが従来からの日本型企業統治にあったはず、という主張の繰り返しでしかなく、非常に残念。性善説に頼ることで済めばそりゃ経営コストは安くつくに決まっている。2016/03/21
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