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ヘーゲルの悲劇思想

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  • サイズ A5判/ページ数 230,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784326101337
  • NDC分類 134.4
  • Cコード C3010

出版社内容情報

ヘーゲル(1770~1831)の芸術理解の生涯にわたる変遷と、その芸術理解の成立過程を、哲学・思想形成と関わらせ、特に悲劇理解に注目し、三期に分けて考察する。1.では、初期草稿における「生」概念の弁証法的把握と悲劇理解との関連について、2.ではイエナ時代の『自然法』論文における『オレステイア』三部作への言及に注目し、ギリシャ悲劇からとりだした矛盾葛藤と宥和の論理を“人倫における悲劇”論として展開、3.では、体系期の『美学講義』における「悲劇的なもの」の思索を、「行為」概念の分析を手がかりに、ヘーゲルの『ア

【目次】

序論
 1 ヘーゲル美学への視角
 2 「悲劇的なもの」への問い
 3 ヘーゲルによる「悲劇的なもの」の規定
 4 先行研究の状況
 5 本書のねらいと構成

第1部 初期ヘーゲルの悲劇思想

第1章 「美の理念」
 1  『ドイツ観念論最古のプログラム』
 2  美の主導性
 3  ヘルダーリンと美の思想
 4  シラーと国家論
 5  若木ヘーゲルの思想転換

第2章 「運命」と「生」
 6  フランクフルト時代のカント倫理学批判
 7  悲劇の構図
 8  「生」の倫理
 9  「生」概念の発展

第3章 ヘーゲルとヘルダーリン
 10  逃避と犠牲
 11  悲劇における死の意味
 12  悲劇的生の構造
 13  『体系断片』(1800)における「生」の概念

第2部 「人倫における悲劇」

第4章 イエナ初期体系構想における芸術
 14  「同一哲学」の思想圏
 15  「絶対同一性」の問題
 16  『差異』論文における体系構想
 17  『哲学入門』講義
 18  『自然法』論文の体系略述
 19  「人倫の哲学」における芸術
 20  「人倫的美」

第5章 国家論と悲劇論の交差
 21  「最高の共同は最高の自由である」
 22  機械制国家論批判
 23  ヘーゲルの「自然法」批判
 24  「経験的自由」と「絶対的自由」
 25  「絶対人倫」の概念
 26  身分論
 27  「人倫における悲劇の上演」
 28  ヘーゲルと『オレステイア』
 29  「和解の内実は必然性の認識」
 30  「絶対的統治」論
 31  「人倫における悲劇」論の意味

第6章 芸術過去論の起源
 32  断片草稿『精神の本質....』
 33  人倫的生における神話と芸術
 34  歴史構想の成立
 35  「絶対的な自由な精神」と「芸術」
 36  近代国家と古代国家
 37  ドイツ近代における新旧論争
 38  ヘーゲルの歴史意識の成熟
 39  「追憶」と「内化」

第3部 行為としての悲劇

第7章 『美学講義』の「行為」論
 40  美学構想の確立
 41  芸術美の一般理論としての「行為」論
 42  行為と出来事
 43  「パトス」の理論
 44  悲劇的芸術の哲学的規定

第8章 ヘーゲルと『アンティゴネー』悲劇
 45  「存在」と「行為」
 46  「人倫的世界」における対立
 47  「人倫における悲劇」論と「人倫的行為」論
 48  芸術と革命

結論

あとがき
文献一覧
索引 

内容説明

ヘーゲルのテキストに沈む「悲劇的なもの」の思索!近代を思想において把握した哲学者ヘーゲル。その“美学”の成立過程を、悲劇理解の変遷と関わらせて検証する。

目次

第1部 初期ヘーゲルの悲劇思想―フランクフルト時代ヘーゲルの哲学的発展から(「美の理念」;「運命」と「生」;ヘーゲルとヘルダーリン)
第2部 「人倫における悲劇」―イエナ時代におけるヘーゲルの悲劇思想(イエナ初期体系構想における芸術;国家論と悲劇論の交差;芸術過去論の起源)
第3部 行為としての悲劇―『精神の現象学』およびそれ以降のヘーゲルの悲劇思想(『美学講義』の「行為」論;ヘーゲルと『アンティゴネー』悲劇)

著者等紹介

小川真人[オガワマサト]
1965年東京生まれ。’98年東京芸術大学大学院美術研究科博士課程修了、博士(美術)。現在、東京芸術大学美術学部芸術学科美学研究室助手。共訳に「カントとヘーゲル」(’94年)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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