内容説明
「正月の二日に女が死ぬと、七人道連れにする」田舎町で囁かれる不吉な噂、古いマンションに漂う見えない子どもの気配、霧深き山で出会った白装束の男たち、どこからともなく聞こえる「ほおみい」という謎の言葉……現実と虚構のあわいに広がる不穏な世界へようこそ。辻村深月、香月日輪、藤野恵美、朱野帰子、伊藤三巳華、小島水青、安曇潤平、松村進吉、朱雀門出、詠坂雄二、10名の人気作家がつむぎだす、豪華怪談競作集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
sin
74
前半に集められた女性陣の作品から、男とは違う霊に対する感性をみた。どうやら彼女たちにとってそれは対立するものではなく寄り添うもののように感じられるのだがどうだろう?そういえば、古来…うらめしやと現れる者は女性…あ、いやこれは偏見にまみれた考え方だし正確を期するとは言い難いが、女性と幽的の馴染み深さは実際にあるように感じてしょうがない。2016/08/02
BlueBerry
58
こういう競作は相乗効果を生んで良い本になる場合もあるけれど、この本はそれぞれがぼんやりしていてパッとしなかった気がします。あまり力を入れていない感がある作者もチラリホラリ・・。2014/09/14
おにぎりの具が鮑でゴメンナサイ
38
なぜこの本をチョイスしたのか思い出せない。でもいつのまにか手元にあり、読んでしまった。まずはそこが一番のホラー的現象である。さらに本がテーブルの上にあったとき、妖艶な装丁の美女が朝夕に私を直視しており、PCで人類繁栄の研究などを猛勉強していてもその視線が気になってしょうがなく、その際どうしても、手前に写る木の枝が美女の鼻の穴に突撃しているように見えてしまい、不憫だった。やさぐれ風俗嬢の粘膜並に感覚が麻痺している自分としては、それほど怖さにありがたみを感じなかったのだけど、朱野帰子という作家さんはよかった。2017/03/21
鷺@みんさー
36
香月日輪の怪談を読むのは初めてだった。もっと読みたかったな…。「ミミカの遠野物語」はスピリチュアル系。詠坂氏の「囁き」は理屈っぽさが良い感じ。一番気に入ったのは朱雀門氏の「猿工場の怪」。オチまで含めて好み( *´艸)2019/08/25
ピロ麻呂
31
辻村深月さん目当てで購入♪怪談実話のアンソロジーだけど、あんまり怖くなかったなぁ(^_^;)2016/11/03