内容説明
日本映画界最大にして最後の巨匠・宮崎駿。毎作100億円を超える興行収入を弾き出す未曾有のヒットメーカーにして世界中のクリエイター・観客から尊敬を集めるアーティストでもあるという、映画作家として理想の立場を維持しつづけられたのはなぜなのか。稀代の天才の創造の秘密を、不遇といわれる初期から「引退宣言」にいたる晩年まで、時代と作品の変遷に沿って考察する。「夢」と「呪い」をキーワードとして、宮崎作品のダイナミズムと快楽を詳細かつ大胆に読み解き、新たな視点を創出する、ジブリファン、映画ファン必読の画期的な一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
akihiko810/アカウント移行中
20
宮崎駿論。印象度B- うーむ。特に、正直いまひとつだった…。もう少し、何かにしぼって論考したほうがいいと思った。 宮崎は引退宣言の時だったか、「子供たちに、<この世界は生きるに値する>、と伝えるために作品を作ってきた」というようなことを語っていたが、それは当然「世界は生きるに値する」のが自明ならば、そんなことは言わない(言うまでもないから)わけで、やはり「世界は残酷である」というのが真実であって、そしてその裏にある「それでも生きる価値がある」ということなのだろう。「それでも」の部分が、2026/02/27
たかしゃや
11
呪い=ギフトであるということ。それぞれが、自分にかけられた呪い=ギフトを全うせんために生まれて来、生きているということを、改めて想起させられた。2014/10/12
舟華
7
呪いは運命、運命は呪い。宿命は呪い、呪いは宿命。そんな風に考えながら宮崎駿監督の作品を見たことがないので、これから鑑賞する際には見方が少し変わるかもしれない。ジブリに関する考察本は書かれすぎていてもう書くことなくない?ってなっちゃう著者の素直さが好きだし、「こういう風に見ねば!」などという押し付ける感じもしない優しい書き方でとっても好感。宮崎アニメほど観る年齢によって見方や感想が変わる作品はないのではないかなぁ。なんて。2020/09/17
スプリント
4
宮﨑駿とその作品を論じた本は多数ありますが本書は押し付けがましい独論もなく読みやすかったです。近年のジブリ作品は夢とリアリティの比率がリアリティよりになってきて敬遠気味ですが、それでも新しい作品に期待をしてしまいます。宮崎さんのコピーのような後継者は必要ありませんがジブリの核となる部分を引き継いだ監督が登場することを願っています。2014/10/09
タツヤ
2
「自分ができることを愚直に一生懸命やっているだけだ」 「世界はちっとも素晴らしくなんかない。むしろ醜く汚れている。けれど、やっぱり生まれてきてくれてよかった。なぜなら呪いは呪いであると同時に定めだからだ。その定めの中で夢見ることはできるし、夢を実現していく過程でみんなが力を合わせることもできる。」 宮崎駿とピクサーのラセターの比較が面白かった。2021/05/05




