内容説明
テレビだけでは伝わらなかったばぁばの遺言。
女性セブンに1年半連載し好評だった料理エッセイ「ばぁばの遺言」を再録、加筆したのが本書。当時88才だった著者が連載を始めたのは、著者自ら「遺言」として伝えたいことがあるという強い意志がきっかけでした。
家族の命を紡ぐ献立の立て方、包丁の使い方、台所とテーブルの往復、「天盛り」の心、手抜きのコツ、究極の米の炊き方‥‥。カレーライスなどの超定番メニューのレシピをはさみながら、ばぁばが明治生まれの母・お千代さんから学んだことや半世紀の間に培ったばぁばの世界観、そして和食を取り巻くすべての習慣や約束事、ばぁばが伝えたい料理の心を1冊に凝縮しました。和食が無形文化遺産に登録され、きわめて日本的な「おもてなし」が話題となっています。半世紀近くも和食を作り、伝えてきたばぁばの言葉は揺るぎない真実です。レシピだけではおさまらない和食の粋、心、それはそのまま次代に伝えなければならないことです。「高齢者現役料理研究家」のエッセイとして、さらにカラーの料理レシピを付けた定番の料理本としても本書は役立ちます(お正月から季節順にテーマを厳選、折々の暦にちなんだメニューとレシピ約20点も紹介)。前書きは『きょうの料理』でばぁばと名コンビを務めた元NHKアナウンサーの後藤繁榮氏。
※【ご注意】この作品にはカラー写真が数点含まれております。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
しのだ@書店員復帰を目指し中!
12
以前、NHKの料理番組で拝見をした日本料理研究家の方だと思う。私が料理を本格的に始める前にこの方の番組を見たのであまり記憶にない。今、料理が好きで自ら台所に立ち、料理をしている事もあるせいか、一つ一つの言葉がすんなりと入ってくる。勉強になりました。2014/08/03
なるせの
5
料理方法でなく心構えや考え方も学ぶことができた。また料理がしたくなってきた。2015/11/13
もけうに
3
丁寧で心に響く言葉が美しい、とても良い本だった。辰巳芳子さんほど宗教的でなく、最近の料理研究家程気楽でない。丁度良い。世代的に、家族の料理をする=女の仕事が大前提なのは仕方ないとして目を瞑る。昨今流行りの時短料理では無いのに、そんなに難しく感じさせないレシピ。楽をしようとするより、いかに効率良くするか。料理だけでなく、それに付随するマナーも教えられる。お作法の意味・理由もわかりやすく伝えてくれるから、決して押し付けがましく無い。表層的でない、料理の基本を学べる書。野菜の切り方一つにも意味がある。2021/09/16
Kaoru
3
料理に引き算はない。確かに味を足すことは出来るけど、ほんの少しの気遣いで、味も気持ちも良くなりますね2020/10/31
千頼
3
何度でも読み返したくなる一冊。この丁寧な話し言葉や、和食の基本を身につけて、忙しくても食には丁寧に品良く向き合っていきたい。箸ではなくまず器を持つなど、作法というよりは自分も相手も心地よくなるための礼儀作法として心がけていきたい。2017/11/03




