内容説明
あなたは“真面目”ですか
自由と孤独に生きる“現代人の自意識”を描いた、不朽の名作『こころ』が誕生してちょうど100年。他者との関係性に悩む登場人物たちの葛藤を読み解きながら、モデルなき時代をより良く生きるためのヒントを探る。著者渾身の書き下ろしの特別章〈「心」を太くする力〉を収載!
[内 容]
はじめに 「心」を書こうとした作家
第1章 私たちの孤独とは
第2章 先生という生き方
第3章 自分の城が崩れるとき
第4章 あなたは真面目ですか
ブックス特別章 「心」を太くする力
目次
はじめに 「心」を書こうとした作家
第1章 私たちの孤独とは
第2章 先生という生き方
第3章 自分の城が崩れるとき
第4章 あなたは真面目ですか
ブックス特別章 「心」を太くする力
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
レモン
32
高校の授業で出会った『こころ』。当たりの先生だったおかげで、今でも授業風景を鮮明に覚えているほど衝撃を受けた作品。その授業は、かの有名な「精神的に向上心のない者は馬鹿だ」の解説だった。「死をたくさん描くことで、生を浮き彫りにしている」「先生はわたしに出逢えたから死ぬことができた」などの記述にとても納得した。名著を読み解く様々なヒントが得られ、新たな深層に入り込めるので、100分de名著テキストは最高。『こころ』も読み返したいし、他のテキストも読みたい。2021/11/18
しょうじ@創作「熾火」執筆中。
24
【1回目】恥ずかしながら、まだ漱石の本文を読み終えてはいない。必要に迫られて、こちらを先に読んでしまった。あらすじは「まんがで読破」シリーズで読んでいたので助かった。明治という規範を喪失した時代に根無し草となった「K」と「先生」の自殺と考えていたのだが、どうもそうではないようだ。「先生」は「K」の人生を引き受け、さらに「私」に自分の人生を託したのだと著者は言っているように思えた。「100分de名著」テキストに一章を加えての刊行。さて、青空文庫で本文を読まなくては。2019/02/28
navyblue
20
名作「こころ」を著者ならではの視点で丁寧に読み解いていく。Kの自死の原因や、先生との関係、先生自身の心のうち、時代の背景など、様々な事柄に焦点を当てて考えていく。読みながら、漱石がこの物語で表現したかったことは何だったのか、自分なりに感じることができたように思う 。2018/03/29
ロビン
19
kindleunlimitedにて一読。漱石は金銭や制度上の虚の関係が確立され始めた明治の世で、当人の意思で結ばれた「私」と「先生」という実の師弟関係を提示したのだという。わたしも若い頃、模範にできるような大人が見つからず孤独を抱えていたが(命に代えても信念を貫く位な人でないと信頼できないし師とするに足りないと思っていたがそういう人はなかなかいなかった)、幸い人生の師となる人と出会えて幸福であった。「先生」の人生が「私」に打ち明けられ受け継がれて生きていくという視点から見るとこの小説に温かみを感じられる。2019/11/18
GELC
17
一度読み通した後、専門家の解釈も確認したくて手に取った。先生は、Kの死よりも後に、自分の心を覗き込んでから真面目になった(それまでは違った)、「わたし」からも魅力的な存在になったという説明がおもしろかった。それでいて、漱石は無条件に彼を肯定しているわけではなく、一見すると不幸な結末に運んでいる。ところが、「わたし」に意志を引き継いだたという点で幸せでもあったともいえるのが、この作品の複雑なところだ。先生と「わたし」は、形式に縛られない自発的な関係であるため素晴らしいという考えも、自分には無い視点だった。2025/08/20
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