内容説明
時は明代の中国。揚子江流れる豊かなまちに稀代の名筆家と謳われる男がいた。この男陳遷は、しかしながら権勢家にして行いは残虐非道。人々を恐怖と憤怒に陥れていた。彼を懲らし同時に世を正すべく暗躍する、仙術を使う異能の女・斑娘。その運命を握るのは一通の手紙……書の魔力に取り憑かれた人々の狂奔を描く傑作中華伝奇小説!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いたろう
44
明時代の中国が舞台のファンタジー。とは言え、仙人のもとで修業をした主人公「ただならぬ娘」斑娘も、年を取らないという他は、かぶると犬に変身できる毛皮を持っているというくらいで、他に仙術を使うでもない。ファンタジー的な要素より、女性が書いた手紙を好んで蒐集する「嬢信癖」の話が怪しげで面白い。2014/07/26
らむり
42
中国の時代ファンタジー小説。登場人物が個性豊かで面白い。物語は可もなく不可もなく。2014/06/29
kosmos
21
持ち主に悪影響を与える一通の手紙をめぐる物語。何度もある食事の場面が印象的で、明の時代の人々の生活を想像しながら読んだ。人との接し方や考え方が、身分によって全然違うのもよく分かる。たくさんの人が登場するけど、物語の終わりに向かって色々なことが繋がっていくのが面白かった。2020/02/09
鯖
16
少女が書いた手紙収集フェチの大富豪から始まる連作集が毛皮被って犬に変身する「ただならぬ娘」と関わって、どうなっていくのかなあ、と思ったら、ちょっと尻切れトンボで終わってしまった。文章や表現はすごい好きなんだけど、小説というよりもとりとめない書き付けみたいな感じ。2014/07/27
にゃも
15
表紙にも描かれている主人公の斑娘が、とても好きだ。仙力を持つが、だからと言ってスーパーマン的な活躍をするわけではないところがいい。また、権勢家を父に持つお嬢様でありながらも聡明な陳婉、貧しい暮らしをしているが育ちの良い鷹揚さが伺える呉鴻史の母、ほんの数ページしか語られないのに強く印象に残る賀嘉南など、女性たちが魅力的に思う。いずれかの地方史から書き起こしたような淡々とした筆致も心地いい。斑娘に、また是非会いたいものだ。2021/05/24
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