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内容説明
3Dプリンタなどのデジタル工作機械がグローバル・インターネットとつながったとき、いったいどのような世界が実現するのか? いままさに、かつてSFとして描かれた技術が現実のものとなりつつある。大注目の工学者が興奮の未来と新しいヴィジョンを描き出す。(講談社現代新書)
目次
第1章 SFとFAB―空想から現実へ
第2章 メディアとFAB―情報から物質へ
第3章 パソコンとFAB―「つかう」から「つくる」へ
第4章 地域・地球環境とFAB―グローバルからグローカルへ
第5章 「ものづくり」とFAB―工場から工房へ
第6章 デジタルとFAB―そして「フィジタル」へ
第7章 日本とFAB―過去と未来をつなぐ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
姉勤
34
ある程度のものならば数値化によって、どんな形状のものも作れてしまう3Dプリンタ。本書はSFといっても、3Dプリンタに特化した内容。以前は特別なものだった3DPが、データの共有と、装置の小型化、パーソナル化してきていることによって、個人宅が万能工場となる近々の未来。アイデア次第で、商業主義ではなく理想的にモノを生み出せるパワーは前途洋々だ。とは言いつつも、生産物に対する瑕疵の責任の所在や、銃器や爆弾の製造の様なテクノハザードについての言及は皆無。初心者向けの本だろうからオミットしたんだろうけども。2019/02/23
Miyoshi Hirotaka
30
ピアノを練習すれば、色々な曲が弾けるようになる。3Dプリンタもこれと同じ。使っているうちに色々なものが作れるようになる。家にキッチンがあって、料理を作るように、工作スペースのようなものができる。そこで、食器でも部品でもおもちゃでも必要なものを作つくる時代がもうすぐ来る。生産と消費は再び近づく。実は、一、二世代前までどの家庭でも似たようなことをやっていた。例えば編み物。作品は何度も材料に戻った。大量生産は生産者と消費者を遠ざけてしまったが、それが再び近づく。SFの世界のようなものが、現実世界で実現する。2017/03/20
月世界旅行したい
13
著者の他の本を読んでいるなら、わざわざ読まなくていいかも。ドローンみたいにきっちりハマった活用法(できれば複数) が編み出されれば一気に普及しそうなんだけどなぁ。2015/05/21
もりの
9
新たな技術に対応すべく、環境が変わっていくべきだと気づいた。SFが実現したみたいで驚きの技術。ロボットが自分で作り出すようになったら怖いなあ。テトラッドのフレームを活用してみたい。2016/11/30
ほぼひつじ
8
3Dプリンター等のデジタル工作機械が、空想を現実化する。具体的な事例を出しながら、3Dプリンターから見えてくる未来を描いています。3Dプリンターが3Dプリンターを生み、生物のように自己複製する。自宅の机の上に、工場を造る。世界中に物質を転送できる。等々、かなりワクワクする内容でした。工作機械がインターネットの文脈に載っかることで、グローバルにハードウェアの情報を共有しながら、ローカルな問題を解決するために個々で改良が行われる。大量生産とはまた違ったものづくりの流れに、SFのような未来を期待してしまいます。2016/02/01