内容説明
平和と繁栄を極めた古代ローマ。そこに溢れる過剰な欲望と、淫靡な乱行の裏には、どんな意識が潜んでいたのだろうか。そして、そうしたいとなみを「頽廃」や「堕落」と断罪する感性は、どのように生まれてきたのだろうか。「性愛」と「結婚」、そして「家族」をめぐる意識の変化は、人々の規範をどのように規定し、社会を変容させたのだろうか。社会の変貌の底にある「愛」と「性」のかたちを描き、歴史の深層をとらえる。(講談社学術文庫)
目次
1 この世は恥辱と悪徳に満ち満ちている(アウグストゥスの娘 ユリアの放蕩 ほか)
2 相異なる顔をもつローマ人(二つのローマ キケロの時代と社会―自由闊達・質実剛建の時代 ほか)
3 表象と心象―歴史の逆説(ホラティウスの冷笑 マルティアリスの嘲笑 ほか)
4 「結婚」と夫婦愛(カエサルは妻に愛をささやいたか 「姦通」は家の汚名 ほか)
5 「自分を見つめる心」と道徳(ある市民の独白 「読み書き能力」について考える ほか)
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