内容説明
昭和39年、東京オリンピックで大空に五輪マークを描いてデビューした航空自衛隊のアクロバット飛行チーム、ブルーインパルス。26年ごしの取材に基づき、彼らの栄光と苦悩の歴史を余さず描く。命名にまつわる原爆との因縁、7万人が目撃した浜松基地航空祭墜落事故の秘められた核心――。限界を超えるアクロバットに命をかけた男たちの全軌跡!
目次
第1章 「東京オリンピック」と青空に描いた五輪のマーク
第2章 平和の空を舞った戦闘機パイロットたち
第3章 原爆という宿命
第4章 大観衆の前で起きた墜落事故
第5章 編隊長の「ブレイク」はなぜ遅れたか
第6章 「栄誉ある死」戦士の墓標
第7章 アグレッサーの死角、空中戦という“麻薬”
第8章 超低空飛行の陥穽―海に沈んだ空への想い
第9章 バーティゴ(空間識失調)
第10章 アクロバットから救難隊へ―嵐に生きる人生
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
miyu
20
有川さんの作品に出会ってから、自衛隊、特に航空自衛隊、その中でもさらにブルーインパルスに惹かれるようになりました。そんな折りにこの本を見つけ、これだ!と思い読み始めました。オリンピックでの華々しいエピソードから始まり、読むのが辛くなる場面もありましたが、様々なことを経て今のブルーに至るのだと思うと、今後ブルーを見る目が随分と変わりそう。ブルーに魅入られ、飛ぶことに希望をかけてきた人々の思いが詰まった一冊。今年の秋には浜松基地にブルーが来るので、その前に読めてよかった。2014/07/05
宇宙猫
16
挫折。出てくる人物をいちいち細かく説明するから話があちこち飛んで読みにくい。パイロットが大変なのは分かるけど、関わる人が全部良い人にかいてあるからフィクションっぽさを感じる。2018/03/23
Mik.Vicky
12
軽い気持ちで図書館で借りてみたが、内容はとても濃く読み応えのある本だった。事故で命を失ったパイロットの話、日々操縦に命をかけているからこそ出てくる胆力、重い話が多かった。ブルーがかつては航空自衛隊の中では嫌われ者や配属されたくない部隊だったとは意外だった。一方、1964年の東京オリンピックの頃は、飲酒操縦が普通だったとは当時の大らかさを素直に感じた。また数年後に読み返したい本である。2017/01/07
K2
10
ブルーインパルスは好きなので読んだ。知らなかったアクロバット飛行の難しさや内幕など面白かった。2014/06/07
kooichi1971
9
1982年の浜松基地航空祭での事故を軸にブルーインパルスの歴史と戦闘機乗りの苦悩(にボクには読めた)を描いた作品。 外からは華やかさだけが際だつけれど、それは多くの努力や犠牲のうえに成り立っている。2014/09/22




