内容説明
中学三年の夏休み前、根本心美は、突然別のクラスの小山一樹から「つきあってほしい」と告白される。心美が返事を迷っている頃、生後間もない猫の姉弟が近所を歩いていた。姉猫は後に心美から「ぶち子」と名付けられることになる。初恋、遠距離恋愛、初体験、就職活動、同窓会……。心美は思春期から社会人へと成長し、ぶち子は出産と子離れを何度も繰り返す。不思議にリンクする女性と猫、それぞれの十年。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マカロニ マカロン
16
個人の感想です:B。図書館のリサイクル棚から貰った本だが、なかなか面白かった。身近な動物テーマの短編2作と中編の表題作。表題作は地方都市に住む中3女子の10年間の成長と恋人遍歴に、実家の近所の公園を縄張りにする雌猫3代を織り込んだ話。根本心美(ねこめ)と何でも犬のように匂いを嗅ぐ一樹は付き合うがなかなか進展しない。一方猫は成熟が早いので、5年で34匹子どもを産む。猫の目から見た人間の様子も楽しい話。短編冒頭の『ぱんぱんぱん』は教室に迷い込んできた鶏を引き取った男子生徒が不登校になった話、ラストが良かった2025/07/23
ちな
10
過去と相対する物語である。3つの物語が収められているのだけど、物語の長さがバラバラで、いちばん長い表題の「猫の目犬の鼻」がなんだかだらだらとした感じを受けてしまう。それが主人公の優柔不断さと同じように映るのだ。来年の占いの本を読んでいたら、「来年昔の彼とつき合うようになるかも」と書いてあった。思い当たる人がいたりするのだけど、結局なるようにしかならず、決めるのは自分で、どうしたいのかが決め手になるのだろう。うやむやにして目を背けてきたいろいろなことに決着をつけなさいと言われているようで、苦みが残った。2015/11/29
うらん
4
心美を通してどこにでもいそうな普通の女の子の頭の中を覗き見させてもらった感じ。あ、そうそう、こんな気持ちあるなぁって同感できるところがあって懐かしい、心地良い読後感。2014/06/18
ぶーにゃん@積ん読本解消中
3
どこにでもいそうな男の子と女の子の出会いと別れ。主人公心美の中学から社会人までを追い、彼女が初めての彼氏と別れ、再会し、猫を飼い、また彼と別れるまでを描く。心美のはっきりとしない性格からなんとなく流されていく人生と公園の野良猫の過酷な一生が対比されて最後に両者が交わるプロットが上手い。最後の心美の決断はしっかりしていてストンと心に納得しました。2014/12/20
HARU
1
私はあまり好きじゃないな、と思いました。全体的に、ころころ変わって分かりづらいし読みづらいです。ニワトリの話が一番苦手でした。よくわからずに終わっちゃったっていう感じです。柔らかい雰囲気の、ふわふわした小説でした。2015/08/28
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