内容説明
この恋は偽り、それとも真実?──若き錫乃介はその美貌ゆえに放蕩の日々。かつて道ならぬ恋にあった義姉・永遠子にけしかけられ、侯爵家の令嬢・深雪を百日で籠絡出来るかの賭けをする。手練手管で誘惑し、念願の褒美を得るはずだったのだが……。大型新人がラクロの古典文学を基に斬新な視点で描く、現代猫版〈危険な関係〉。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶんこ
26
猫好きとしては、ここまで残虐な話に拒否反応が出ました。 ファンタジーなのでしょうか? 我慢して読み続け、最後に純愛と言えればいいのですが、あまりに残酷で、涙が止まりませんでした。 2014/06/22
深青
21
猫たっぷり。というか、登場人物は殆ど猫。(少しだけ犬?)人間の社会と同じように生活を営んでいる猫達の恋愛遊戯を描いたお話。打算に駆け引き、時には罠まではって。おやおや…猫さん、君ら相当遊んでいますな?なぁんて思ったりして。最後がね。そう来るの!?と思ってしまった。猫の話だけど…切ない。幸せになって欲しかったなぁ。夜、お出かけする猫を見かけると「もしや夜会ですか?」と聞いてみたくなる一冊。2015/12/09
るぅく
20
読み始めに、このお話「危険な関係」のまんまだ…と気づき、調べてみたら現代猫版の「危険な関係」とのこと。何だかんだと猫社会に書き換えられているだけのようだ、と読む気が下がってしまったのですが、最後の最後であぁ、これが描きたかったのか、と。猫「貴族」社会の会話もよく描かれています。が、いかんせん「危険な関係」色が強すぎてしまっているのが私としては残念なところ。このお話を知らなければ、この世界を楽しめたんじゃないかと思います。2014/05/08
こうちゃ
11
若きシャム猫・錫乃介はその美貌ゆえに放蕩の日々をおくっていた。ある日、かつて道ならぬ恋にあった義姉・永遠子にけしかけられ侯爵家の令嬢・深雪を百日で籠絡できるかの賭けをする。手練手管で誘惑し褒美を得るはずだったのだが・・・。猫なのか?これは本当に猫なのか?としか思えないような猫たちの恋愛遊戯。弄ばれたのは、誰?本当の悪党は?悲しくも切ないラストが待っている。2014/03/19
寧々子
10
『危険な関係』がモデルとなっている上にタイトルに百日恋と入っているんだから、もっと錫乃介の恋の行方をじっくりと読みたかった。 錫乃介と永遠子の間での駆け引きや錫乃介の葛藤など読めると思ったのにぃ~ 実在する建物を登場させ説明するので、ちょっとした吉祥寺周辺のガイドっぽくもあり、それはそれで薀蓄好きには楽しめたんだけど、分量を減らしてその分錫乃介の恋の行方をもっと書いて欲しかった。 百日恋の行く末にはある程度の予想はしながら読んだけど、あまりの結末に呆然としてしまいました。 あまりにも切なく哀しい・・・2014/05/21