内容説明
震災後の初動、被災者の捜索と救援、そして福島第一原子力発電所冷却のための「オペレーション・アクア」。これらの指揮を実際に執ったトップによる、貴重な第一級の記録を完全書籍化! 「本書は、海上自衛隊の一指揮官が、東日本大震災に直面し、対処した、感銘深いヴィヴィッドな記録である」阿川弘之(作家)
目次
第1章 初動
第2章 本格的な救援・支援活動
第3章 生活支援・行方不明者の捜索
第4章 福島第一原子力発電所オペレーション・アクア(真水作戦)
第5章 減勢
終章
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ist
15
東日本大震災における海上自衛隊艦艇部隊を指揮した著者による震災直後からの数ヶ月に及ぶ詳細な記録。指揮官の目から見た事実関係、隷下部隊の活動内容が淡々と記載されている。時機が悪かった中、迅速な初動対応と、後方支援部隊、陸上自衛隊や航空自衛隊、海上保安庁長、各自治体との連携など指揮官の立場での記録が出版されるということが素晴らしい。指揮官はいざという時に全責任を引き受け、決断するのが仕事であり、それ以上は部下を信頼し、好きなように思うように働いてもらうのが一番だ。2016/10/18
KOH
9
著者自身が述べているように、この本の内容は「当時の個人の記録」である。全方位的な記録ではないし整合性の取れていない部分もあるだろうが、誰もが混乱し明日をも知れない日々を過ごした中、この様な記録が残せたことの意味は限りなく大きい。災害対応に当たられた方々には只々感謝。この方たちがいなかったら本当に今頃この国はどうなっていたか解らない。『我々には「想定外だった」は一切許されない。』という一言が印象的。「想定外」という免罪符にすらなり得ない言い訳で、逃げの一手に終始した政府や東電の幹部連中に聞かせてやりたい。2015/08/09
yamatoshiuruhashi
7
海上自衛隊横須賀地方総監としての震災対処記録。高級指揮官としての任務分析、決心には学ぶところ多い。著者本人が言うように敢えて「私」という主語が出てくることを修正せずに、海上自衛隊から見た災害記録となっている。このような詳細な記録が、各自衛隊、各部隊、そして各級指揮官、自衛官の手で残されることこそが、今後の日本の防災対策に必要な解の部分を与えてくれるだろう。2014/03/16
0717
6
ちょっと前に読んだ「自衛隊救援活動日誌」がやや現場に近い立場の記録だとすると、こちらは上層部、指揮官の立場からの記録。2014/05/12
おせきはん
5
海上自衛隊横須賀地方総監として東日本大震災のときに海上自衛隊を指揮した著者が、ご自身のメモをもとにまとめた当時の活動記録です。生存者や行方不明者の捜索、被災者の入浴支援、物資の輸送に「オペレーション・アクア」などを「想定外」なく「任務達成」した海上自衛隊の方々の使命感の強さ、海上自衛隊と米海軍との緊密さが伝わってきました。今回の活動に関わられた隊員による「1万6000人の証言」も、ぜひ読んでみたいです。2015/12/27
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