内容説明
「戦犯」の末裔たちはどのように生きてきたのか。敗戦で個人に背負わされた“黒い烙印”は、その一族にどのような影響を与えてきたか。東条英機、土肥原賢二、広田弘毅、東郷茂徳という「A級戦犯」の孫たちの生々流転から、アジア地域での知られざる「BC級戦犯」の生き様までを掘り起こし、戦後から現在まで「国家と個人」の狭間で苦悩する末裔たちの宿命を、若き俊英が丹念な調査のもとに活写する問題作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mitei
132
戦犯の孫にあたる人がどのように祖父と向かい合ってきたのか、日本国民はどのように扱ったのかがよく分かる一冊。2014/02/17
calaf
21
A級犯というのはよく聞くけれど、B級犯やC級犯というのはどういう人なのかという事さえ知りませんでした。東京裁判以外にも各地で裁判が行われたのですねぇ...そして戦犯とされた人々には外国人も多く含まれており、その人々は日本でも祖国でも敬遠される存在...言われてみればその通りですが、考えてもみなかった事でした...2014/05/30
Madoka.@書店員復帰を目指し中!
11
A級戦犯・帝國陸軍・海軍について勉強をしている人間からの視点で読むととてもガッカリな内容で残念。A級戦犯により裁かれた軍人の家族の戦後の生活も他の著書に書かれているため、真新しさを感じない。A級戦犯の孫ってどんな暮らしをしたのかなとか知りたい人にはいいかもしれない。2014/03/13
hamham
10
タイトル負けしてるかな…。BC戦犯の記述の方が多いので、タイトルどおりの内容を期待した人には肩透かしかも。序で語られる戦犯逮捕劇の「片目が義眼であったことから捕虜虐待の罪で逮捕され終身刑になった」に?????い、意味がわからん…論理が破綻している…。しかし実際に「義眼」の人が絞首刑になっていて戦犯指名はさながら魔女狩りのようだ。安倍晋三が準A級戦犯容疑者の孫とはじめて知り驚いた。人格者である今村均氏について今後も追っていきたい。「わが事もすべて了りぬいざさらば さらばここらではい左様なら」土肥原賢二。2014/08/28
犬養三千代
9
東郷茂徳さんのお孫さん、外務省で活躍されていたのに外務省の闇に躓く。伏魔殿。著作を読んでみたい。今村均のような大将ばかりじゃない。から、負けたんだね。今村均さんの著作も読みたい。🇳🇱、🇫🇷との🇮🇩などの南方と呼ばれる地点での戦いはヒトラー率いるドイツの影響大。「ジャワは天国、ビルマは地獄、生きて帰れぬニューギニア」2020/08/19