電撃文庫<br> 水木しげ子さんと結ばれました

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電撃文庫
水木しげ子さんと結ばれました

  • 著者名:真坂マサル
  • 価格 ¥649(本体¥590)
  • KADOKAWA(2014/06発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784048663137
  • NDC分類:913.6

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内容説明

今日は転校初日で、学校に着いていなければいけないのに、僕は今、死体を埋める穴を掘っている。そんな僕の左手の「ある存在」――それを追って振り返ると、僕以上に血みどろで、死体をいじくる女の子がいる。 ――水木しげ子さん。 僕の想像していたのと全然違う、可愛くて恐ろしい女の子。でも、彼女こそ僕の運命の人に間違いない。だって、あまりにも完璧な、人形みたいに美しい彼女の左手の小指は、僕の左手の小指と「運命の赤い糸」で結ばれているのだから――。 殺し合う者たちを結ぶ「赤い糸」で結ばれてしまった、ちょっとおかしな少女と少年。二人に次々と訪れる数奇な殺し合いの「運命」と、その未来に訪れる結末とは――? 今年だけの<20回記念特別賞>受賞作、登場!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Yobata

48
とある過去の事情から左手の小指に“赤い糸”が見える朝生。転校初日、自分から出ている赤い糸の結ばれた少女に出会う。彼女は水木しげ子,不気味で皆から忌避される存在だった。運命の人物はこんな恐ろしい女性だったのかと落胆する朝生だったが、この赤い糸は運命の糸ではなく呪われた糸で…。「落下する彼」「出れない彼女」「腐らせる男」「決断する僕」の連作短編4編。帯で入間人間先生絶賛とあったのですかさず購入。入間氏が絶賛する通り、主人公である朝生が死体を埋める穴を掘るという不気味さから始まる黒くてダークな物語だった。→2014/02/08

(●▲●)とらうまん(*^◯^*)

47
【★★★☆☆】僕としげ子さんを結ぶ“運命の赤い糸”が織り成す愛と狂気の連作ミステリ。電撃小説大賞、20回記念特別賞作品。 新人さんのデビュー作としては十分に及第点ですが、この系統の作家さんをそこそこに読む身としては、どこか「あそこらへんの下位互換」という印象が拭いきれぬまま終わってしまった感じ。 悪意と悪趣味、人としての欠落や醜悪さといったものが描かれつつ、文体やキャラクターは良くも悪くもライトノベルですね。個人的にはもっとダーク寄りに、徹底してキャラを堕とすくらいの突き抜けた方向性がほしいかなと。2014/03/13

謡遥

40
主人公の危機感があまりない話。着実に死んでいってるのがすげぇなと思います。茂子さんは結局何者なんだ……よくわからないまま生き生きしていて一応面白かった……多分面白さ全部を理解できてないのでまた読み返す。姉ちゃんのブラコン(警察官ゆえの心配と言え)が良かったのは事実だけどね!そこだけは譲れないよ(笑)2014/02/17

まりも

36
読みやすさと気味の悪さが同居した不思議な作品。入間人間が帯を書いている通りこれが大賞でもおかしくない出来ですね。悲劇を運ぶ赤い糸、完全なバッドエンドではないけどハッピーエンドでもない。しげ子さんという恐ろしいけど可愛さも持ったヒロイン。この2つがあることで重たすぎない雰囲気を出せていましたね。盛り上がりに欠けるかなとも思いますがこれから先も楽しめそうです。しげ子さんの魅力はこれから先もっと出てくる事に期待したいですね。2014/02/12

スズ

32
運命の赤い糸が見える少年朝生は、恋人となる女性と繋がっているだろう糸の先に期待を膨らませていたが、糸が繋がっていた相手は学園中から忌避される血生臭い噂の多い少女水木しげ子で…。血と臓物にまみれた開幕から始まり、頭のネジが外れた登場人物達に翻弄されながらも、○○な人間に結ばれた赤い糸の設定と、残酷な言動が多いものの己の理念に従って他者を助ける事もあるしげ子さんと一緒にいる朝生の物騒な学園生活が面白かった。物語全体に漂う死臭と不気味さと、虹子さんの物怖じしない明るさのコントラストが丁度良く構成も上手かったです2021/06/27

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