創元推理文庫<br> 密室・殺人

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創元推理文庫
密室・殺人

  • 著者名:小林泰三
  • 価格 ¥815(本体¥741)
  • 東京創元社(2014/01発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
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  • ISBN:9784488420130
  • NDC分類:913.6

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内容説明

探偵である四里川陣と助手の四ッ谷礼子の元を訪ねてきた老婦人。彼女は、息子にかけられた殺人の嫌疑を晴らすため、事件の調査を依頼する。傍若無人な四里川に命じられて礼子は雪山に建つホテルへと調査に赴くが、彼女を待ち受けていたのは、密室から消えた死体の謎だった。カードキーでロックされ、更に衆人環視下に置かれていたという密室状況は、なぜつくられたのか? 遊び心あふれる論理の背後に張り巡らされた伏線が、異様な真相を導き出す、会心の本格ミステリ。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

nobby

134
なるほど、『密室・(そして)殺人』というわけなのか。密室と外にある転落死体、この自殺・他殺・事故死のどれとも判断しかねる謎に“世界一異常な探偵”コンビが挑む。序盤は祟り・怨霊など伝奇モノな様相を匂わすも、これはあくまで前振りのみ…結構、長いこと状況確認や聞き取りが続く展開は、関わる人物がいけ好かない輩ばかりなのでちょっと辟易…思わせぶりな真打ちお披露目の演出に驚いた後で始められる真相解明は「いやいや、そっち!?」(笑)そこから明かされる謎解きや一捻りにも納得だが、言われて気付く違和感の正体に感嘆する快作♪2019/10/03

セウテス

88
小林泰三ミステリシリーズ第1弾。密室殺人ではなく、密室・殺人という所が曲者である。山奥の別荘、部屋に入った女性が裏の崖下に転落死する。ドアの前には人の目が在り、窓も部屋の中から鍵が掛かった密室状態であった。女性は、いったい何処から部屋を出て転落したのか。出だしの描き方、謎のつかみはたいへん魅力的で良いと思う。私は偶々あるドラマを観ていたお陰でピンと来ましたが、小林氏らしさを残した感じだろう。トリックの解明で?と思ったら、その後キッチリと返しており、思いの外確りした言わば、小林氏独特の本格ミステリだと思う。2019/02/07

オーウェン

63
探偵事務所に来た依頼は息子の容疑を晴らしてほしいと。それを聞き助手の四ッ谷礼子がまずは現場に乗り込み、探偵の四里川陣は調査のため後で出向くことに。 死者は部屋に入ってから、その階下に落下し死亡。 だが部屋は扉も窓も閉まっており、いかにして死者は部屋から出たのか。ホラー風味な話も入っているのだが、一体これが事件にどう関わっているかが分からない。最後になって事件以上に重要な探偵の秘密が浮かび上がる。色々解釈が出来るようで、読み返すとそうかと納得できる箇所が多々あることに気付かされる仕組み。2020/12/23

ちーたん

44
★★★★☆探偵が主人公の推理小説。雪山の別荘で他殺とも自殺とも事故とも断定できない遺体が見つかる。探偵が事件の真相を解き明かす王道ストーリーではあるものの、主人公の探偵助手四ッ谷礼子には過去にトラウマがあり、別の謎も見え隠れする。先に「大きな森の小さな密室」(小林作品に過去登場したキャラクターが出てくる短編集)を読み、本作を読んだ作順逆式!大きな森側でこの作品のネタバレがあるため、結末は把握済。なのに!面白かった!!フラットな気持ちで読んで楽しんでもらいたい作品!2018/11/03

おすし

35
小林泰三さんテイスト満載グロキモ設定のミステリ。犯人当て目的な推理小説のジャンルでは括れない!! 終盤で二転三転するサイコでホラーな展開に脳みそがザワザワします。2020/12/25

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