内容説明
ケニアでの殺人事件、エジプトでの暴動、アルジェリア・テロなど、海外在留邦人の増加に伴って日本人がテロや凶悪犯罪に巻き込まれる可能性が高まっている。欧米企業は誘拐やテロの危険からスタッフを守るために民間のセキュリティー会社と契約を結ぶことが多いが、日本企業の対策はまだ十分ではない。英大手セキュリティー会社元取締役の著者が、海外進出企業向けに危機管理の要諦を解説する。
目次
1 セキュリティ対策の立て方
2 中東
3 アフリカ
4 中南米
5 東南アジア・南アジア
6 中国
7 ロシア
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬参仟縁
17
治安が悪いのは、ナイジェリアの女子高生拉致 問題はじめ、アフリカだけではない。 中東のシリア内戦は事態が悪化(015頁)。 クリミア半島問題もある。 米国のF35の部品は日本製である(028頁)。 平和ボケしていてはいけない。 日本はイスラエルの味方だ、 と思われても仕方ないのだという。 友達の友達は、友達扱いなのだろう。 ヨルダン川の水利権は、 多数派が少量しか利用できない というので、その意味では パレスチナの味方になる日本人も いてもおかしくないが。 第2章以降は国別の解説。 2014/05/13
_apojun_
3
図書館本。 まずは地域(中東とかアフリカとか)単位に政治や宗教的な治安状況を解説してから、その地域の各国について詳細な状況を解説して、そこで暮らすにはどのようなリスクがあるのかを解説してくれます。 ちょうど10年くらい前の状況なので、今とは違うところも多いと思いますが、地域的な属性みたいなものは10年じゃそれほど変わらないと思うので、参考にはなるかも。 でも、こうやって見ると安全に暮らせる国なんて世界にはほんと少ないんだな、と感じますね。 北米とヨーロッパは取り上げられてないけど、安全なんだろうか。2024/04/06
りゅう
3
外国に行って自分の身を自分で守る方法、また近年の各地域の情勢などが書いてある。発展途上国などに行く前には読んでおきたい本。2014/03/02
とりもり
2
この本を読むと、世界のバランスが大きく変化しており、それが治安の悪化という形で顕在化していることがよく分かる。冷戦終結後、紛いなりにも均衡を保ってきた世界が、冷戦の代償とも言うべきテロリスト達の武器大量保持によって揺らいでいる現実。そして、世界の警察を自認してきた超大国アメリカの相対的国力衰退、更には一党支配により価値観を共有できない中国の台頭と余りにも露骨な領土への野望。どれを取っても、世界の治安が回復する可能性は薄いように思える。世界の危険を把握するためには必読の一冊。★★★★☆2014/05/03
臓物ちゃん
2
地図が解りやすくてナイス。2014/03/17