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内容説明
ひざや腰の痛みを治したい、肌の張りを取り戻したい……こうした願いに呼応するかのように、テレビや雑誌には美容や健康についての情報があふれています。しかし、そうした情報がすべて信頼のおけるものかというと、そうではありません。一見科学的に見える、食品に関する情報のどんなところにウソがあるのか。生化学者である著者が、「グルコサミンを飲んでも関節痛には効果がない」「コーヒーをよく飲むと長生きできる」「葉酸を摂りすぎるとがんになる」「ピロリ菌を駆除すると喘息になりやすい」など、食にまつわるさまざまな情報の真偽を、最新の研究から明らかにしていきます。 高価なサプリメントや健康食品に頼らずに、ほんとうに健康的な生活を送るためには、食についての正しい知識を得ることがいちばんの近道。長生きの秘訣を、本書で一挙に紹介していきます。
目次
第1章 間違いだらけのサプリの効果(グルコサミン、コンドロイチンは本当に関節痛を治すのか 関節はどのようになっているのか ほか)<br/>第2章 ダイエットの常識・非常識(主食の米や麦が甘くないのには理由がある NY市長はなぜ砂糖入り飲料の販売禁止を打ち出したのか ほか)<br/>第3章 あなたの身体はどうなっているか(牛乳を飲むと下痢する人がいるのはなぜか 家畜の乳を飲む習慣があったか否か ほか)<br/>第4章 長生きの食卓(私の食卓―食べすぎないのが基本 野菜は採れたて、肉は熟成させたものがおいしい ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
moe
3
グルコサミンや他のサプリメントを飲む前に読むとよい本。サプリメントは食品。2019/09/12
Hiroshi Fukuchi
3
福島県へ向かうソラシドエアー機内で読了酵素ジュースとかグルコサミンとか、最近テレビやラジオでじゃんじゃん宣伝される「加齢とともに減ってくる成分を食べて補える係」の健康食品の「これは個人の感想です」との免罪符さえつけとけば許される社会のあり方に辟易してたら,やっとこういう本を書いてくれた人がいました。大変興味深い必読書です。あとがきの最後のセリフが結局健康に暮らす最大の秘訣でしょうね~。2014/06/07
山下 賀久
2
食物が体の中でどのように消化吸収されてエネルギーや体の一部になるかの生化学と、なぜ目でものを見ることができるのかなど体で起こる現象を研究する生理学を専門としている学者が書いた本です。サプリメントのCMやTV番組でよく見る特集の何がうそで何が本当なのかが詳しく書かれていてとてもよくわかります。サプリメントのことだけではなく、体の仕組みがどうなっているのか、ダイエットの常識非常識、統計データの表面だけではなく、裏に潜む情報の見方などとても勉強になりました。これまた大ヒットの一冊でした。2014/03/07
Naota_t
1
コラーゲンは飲んでも塗っても効果がないのは、今や女性の間でもよく知られているが、それはグルコサミンも同様だという。グルコサミンもコラーゲンも口から飲んでも胃や腸から吸収され、分解されて、再構成されて体の一部になる。ここで、「分解される」というのがミソ。 筋肉を食べても、それがそのまま全て食べた人の筋肉になるわけではない、という著者の例えが分かり易やすかった。もちろん、専門的な内容も多いが、比較的スーッと頭に入るくらい読みやすいので助かります。 2015/11/01
izumone
1
サプリメントや食物中の物質の,体内での振る舞いを解説した本。正統的な生理学・生化学の立場からきちんと説明されていて,とても勉強になるし,おもしろい。信頼できる一冊。ただし,この書名,「長生きしたけりゃ(とか,やせたけりゃとか),~~を食べろ(とか,食べるなとか)」といった類いの本と同じレベルに見られて,損してるんじゃないかと懸念される。もっともそれが著者の狙いなのかも知れないけど。2014/11/06