新潮新書<br> 正義の偽装

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新潮新書
正義の偽装

  • 著者名:佐伯啓思【著】
  • 価格 ¥660(本体¥600)
  • 新潮社(2014/07発売)
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  • ポイント 180pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784106105548

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内容説明

何を信じたらよいか、何を信じるべきか。景気回復、東京五輪など楽観的ムードが漂う中、日本人の精神に何が起きているのか。「アベノミクス」という虚構、「憲法」という誤謬、「復興」という矯飾、「天皇家」への警鐘……大震災後の出来事から表出する国家のメルトダウン。民意や国民主権という幻想の下、幸福を一途に追求してきた日本に今、民主主義の断末魔が聴こえる。稀代の思想家が真理を隠す「偽善の仮面」を剥ぐ。

目次

第1章 時代閉塞をもたらしたもの
第2章 空気の支配
第3章 正義の偽装と「ミンイ」大合唱
第4章 領土を守るということ
第5章 成文憲法は日本人の肌に合うか
第6章 「石原慎太郎」という政治現象
第7章 「維新の会」の志向は天皇制否定である
第8章 「国民主権」という摩訶不思議
第9章 「経済学」はなぜ信用されないのか
第10章 「皇太子殿下、ご退位なさいませ」が炙り出したもの
第11章 「砂漠の経済学」と「大地の経済学」

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

どんぐり

53
戦後日本社会を形づくっている漠然とした「正義」の観念、それは民主主義と平和主義である。そして、いまその延長線上にあるのが、国際化、グローバル化、個人の自由、基本的人権である。形式上「正義」の装いをまといながら、特に根拠もなく「改革」が是として唱えられ、絶対化されてゆく。これが「空気の支配」=「正義の偽装」というものである。アベノミクス、戦後レジームからの脱却、改憲論、領土問題、天皇制等、いまの時代の空気を読み解きながら、日本人の精神性にも及ぶ思索。この国はどこに向かおうとしているのか、国を憂う姿が色濃い。2015/03/23

AICHAN

33
図書館本。民主主義がいかに誤解されたまま日本人に受け入れられているかを論じる。戦後の日本人はマヤカシの民主主義を正義だと信じてきた。政治家も同じで、現政権によって進められている憲法改革などもマヤカシ民主主義という正義のもとで行われようとしている。著者は改憲賛成論者だが、民主主義とは何かということを国民と政治家がきちんと認識し直してから改憲(著者は創憲と言う)すべきだと論じる。例えば北朝鮮の脅威を必要以上に国民に説き、今こそ改憲が必要なんだという「空気」を作っていき改憲に持っていくのはずるいと私は思う。2017/07/30

tetsu

15
★5 民主主義や主権、憲法など、ヨーロッパや日本の歴史から深く考察すると本質が見えてくる。主張は分かりやすく納得がゆく事ばかり。物事を考える指針になる。 小説ではない森博嗣の本やこの著者の本などをたくさん読みたい。2017/04/04

calaf

13
時事ニュースを切り口にして、思想を語る月刊誌連載のエッセイをまとめたもの。考え方は面白いとは思うけど...2014/02/21

魚京童!

12
民主主義は既にヒトラーが出てきた時代に終わっていた。その後は、どうしようもないのだ。民意では決断することができない。決断する独裁者は狂気であるが、従えば楽だ。トランプも同じなのかもしれない。大虐殺したって、覚えてない。悪の陳腐さなんて言っていたころが懐かしい。陳腐とは言い得て妙である。近代の市民なんてうそっぱちだった。自分の快楽を追求して、世界は破滅に向かっている。もうすぐAIがいいようにしてくれるのだろう。きっと宇宙人は機械なんだよね。わざわざ人が出向いていく意味がない。2024/11/24

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