内容説明
久しく仏像ブームが続いているが、一般人が仏像を楽しめるようになったのは、ほんの半世紀ほど前のこと。そして、古い時代のすぐれた仏像が残されている国は日本だけ。つまり仏像鑑賞とは、現代日本ならではの僥倖なのだ――。そもそも仏像とは何なのか、その歴史や造り方、鑑賞と信仰の関係、秘仏の謎にも迫る。『古寺巡礼』の仏像を網羅した奈良三泊四日のモデルコースと、ぜひ鑑賞したい全国十体の仏像ガイド付き。
目次
1 そもそも仏像とは何なのかその歴史と本質についての若干の考察
2 奈良で浴びるように仏像を見るまさに至福の時
3 大仏はどうやって造られたのか案外知らない仏像の造られ方
4 秘仏って何だいつどうやって秘仏に出会えばよいのか
5 鎌倉時代の仏像ルネッサンス運慶やら快慶やらの時代
6 仏像は円空、木喰に極まるのかもう昔の仏像は造れない
7 仏像は博物館で見るものなのか近代の仏像の運命
8 これだけは見ておきたい究極の仏像たち
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
calaf
12
仏像と仏教って、切っても切れない関係かと思っていたけど、以外とそうでもないのかも。確かに、仏像と言えば飛鳥・奈良・鎌倉時代、そして地域的には奈良県が圧倒的。私的には、仏像と言えば昔の切手の中宮寺の弥勒菩薩像なのだけどねぇ...まぁ、実物は見た事無いのですけど (^_^;;;2014/04/18
yujiru2001
5
仏像を観たいし、もっと知りたい!2022/10/01
Yuusi Adachi
4
「見仏記」「古寺巡礼」「土門拳」などで仏像の基礎知識はありましたが、仏教史としての鑑賞術は新鮮でした。☆☆☆★2014/02/20
Yoshihiro Yamamoto
3
C+ 奈良を中心として仏像はかなり見てきたが、人はどのように鑑賞するかと思い読んでみた。著者が薦める仏像は自分も大好きなので、親近感を感じたが、幾つかは全く聞いたこともなく、次回の仏像鑑賞の旅の楽しみになった。安倍文殊院の騎獅文殊菩薩像、願成就院の不動明王、円成寺の大日如来像、東大寺の僧形八幡神、蟹満寺の釈迦如来像、唐招提寺の如来形立像(トルソー)立石寺の慈覚太師頭部像、真野寺の千手観音。時代が下るにつれて質が落ちるのを不思議に思っていたが、国家→貴族→密教→念仏→禅という流れがそうさせていることを知った2015/09/18
つじつじ
2
奈良で、浴びるように仏像を観る!いいですね〜。絵じゃなくて、写真が良かったなー。2020/08/06