徳間文庫<br> テロルのすべて

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徳間文庫
テロルのすべて

  • 著者名:樋口毅宏【著】
  • 価格 ¥506(本体¥460)
  • 徳間書店(2014/07発売)
  • ポイント 4pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784198937850

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内容説明

一九八六年に生を受けた僕、宇津木の鬱屈の正体、それはアメリカという国家だ。都合のいいようにルールを決め、世界の覇者気取りで澄ましているあの国を、心の底から軽蔑している。嫌いじゃない、大ッ嫌いだ。では、僕の取るべき行動は何か。強者の脳天に斧を振り下ろすこと。そう。テロルこそもっとも有効な手段なのである! 僕はまずアメリカの大学への留学を決め、そこから事を始めた。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

厩戸皇子そっくりおじさん・寺

25
立ち読みしているうちに止められなくなり、買って帰宅して読もうと思いきや、書店の駐車場で読了してしまった。中編というのもあるが、自分の欲しい内容であるというのが一番だろう。広島出身の私には米国を憎む気持ちがわかるが、クライマックスの主人公の口論シーンで吹き出す心理には頷かされた。人間、ナショナリズムと差別の呪縛からは逃れられないのだ。巻末に長谷川和彦からの手厳しいツイートが掲載されているのも良い。2014/01/10

かわちゃん

20
☆☆☆☆ 相変わらずのサブカル作家樋口さんって様子の一冊で、個人的には好きなんですよね。本好きの皆さんの王道からは確実にアウトコースなのかな。テロという行為、テロリストの心情、日本の新人類といわれる世代の虚無感などを、様々なサブカルコンテンツから引用やパクりをしつつ、軽快で破天荒な展開を迎えていくすべは、真性樋口印でした。サブカルを経由したゼロ年代の村上龍って言いすぎか(笑)本人ゼロ年代じゃないですしね。2018/03/12

苺畑序音

9
自分にとっては、薄っぺらなところも含めて良い意味でPOPな小説だ。2016/08/24

友和

8
宇津木がアメリカにテロを仕掛ける動機が屈折している。いろいろ言い訳がましいことを言っているわりには、中身がない。2014/08/02

こういち

8
日々の生活の中で一抹の寂寥感に襲われる時がある。これは自分の意志なのか、本当にこれで良いのか、と。圧力、体裁、義理、柵み。自分を見えなくするモノが社会には溢れている。著者が展開する本書は、思想と幻想が同居する。その中で真の通った現実を突きつけられ、目の前に霞んでいた〝気付き〟が萌芽する。「普段の生活において、人間が矛盾した生き物であることを、もっとも証明しているのがアメリカ人だ」とは、まさしく。次の段階へ、大いなる期待を抱かせる。2014/01/11

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