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内容説明
かつては日雇い労働者の寄せ場で、何度か大きな騒動も起こされた山谷は、いまでは生活保護受給者のたまり場となってしまった。老齢化と人口減少が加速化している山谷では、毎月五億円の生活保護費がドヤや貧困ビジネス業者の懐に流れ込んでいく。日本の高度成長を支え、元祖非正規雇用者の街とも言える山谷の変貌を、昭和三〇年代のはじめに山谷に流れ着き今世紀初めに死んでいった男の半生に託して描き出す。
目次
第1部 あるホームレスの生涯(山谷への招待 夏祭りの出会い 山谷版無法松の一生)
第2部 迷宮の山谷に生死を追って(一〇年後の再会 プロホームレスの世界 足跡を残した場所 人生の帰結)