- ホーム
- > 電子書籍
- > 教養文庫・新書・選書
内容説明
タイタンのメタンの海に何が存在するのか?
2005年1月、探査機カッシーニから切り離され、土星の衛星タイタンに降り立った着陸機ホイヘンスからの映像に、研究者は驚愕した。空にたなびく雲、河川の跡には液体の浸食によって角が取れた丸い石、赤道には砂漠が広がり、北極には液体を湛えた数千もの湖や海──まるで地球である。違うのは、タイタンに存在する液体は、水ではなくメタンだということ。
最新の探査によって次々とベールをはがされる太陽系天体の姿から、我々とは異なる環境に生息する地球外生命を、多くの研究者が真剣に考え始めている。本書は、その研究の最前線に立つ著者が、タイタンはもとより木星の衛星エウロパ、土星の衛星エンセラダス、さらには太陽系外の惑星まで、宇宙は生命存在の可能性がある天体に満ちていることを考証する。
目次
プロローグ 宇宙は生命で満ち溢れているか
第1章 ハビタブルプラネット地球
第2章 氷衛星のハビタビリティ
第3章 タイタン
第4章 系外惑星
エピローグ 旅の目的地
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
posh
17
カッシーニ探査機によって確認された、タイタンの液体メタンの海。地球と同じように日射エネルギーでメタンの循環が駆動されているという。衛星の情報から思考実験を行い仮想タイタン生命を想像してみる。地球上で実際の実験を行い、コンピュータでシミュレーションも行っている。「タイタンでは地球と同様の物理現象が異なる物質て起きている」他の学者の意見等も紹介しながら太陽系惑星探査の歴史と未来を記して、惑星のハビタビリティを考察し、科学者でなくとも他の惑星に生命体が見つかる日がいつか来るかと思うと明日という日に希望が持てる。2014/05/25
黒豆
6
カールセーガン博士主導による生命の可能性を探る惑星探査の歴史から始まり、タイトルにもある土星の衛星タイタンがどうしてターゲットになつたか?そしてその詳細検証へと話が展開する。具体的には、タイタンがメタンやエタンの海に覆われている可能性がある。タイタンは地球以外の太陽系天体で唯一、降雨が起きている天体。カッシーニの今を調べてみた、今年2017年9月に土星の大気を調べるため突入する計画。 最後に惑星探査には数千億円の膨大な費用が必要となる、反対意見も紹介されている。2017/05/17
茶幸才斎
3
金星、火星、木星の衛星イオ、エウロパ、ガニメデ、カリスト、そして土星の衛星エンセラダスとタイタンについて、その物理構成や大気の化学組成、気象現象などから、生命体が発生可能な天体の条件について考察し、更に太陽系外の惑星観測の成果から「宇宙に満ちあふれる生命」のイメージに思いを馳せている本。金星の濃硫酸の雲や、イオの活火山、エウロパの厚い氷の下の海、エンセラダスの地表を割り噴き出す水蒸気と、太陽系内だけでも多様な天体の姿があることが分かり面白かった。多分、タイタンの広大なメタンの湖に生命は、私はいないと思う。2014/07/17
Humbaba
3
生命体が生まれるためにはいくつかの条件が必要である。また、例え生まれたとしても生き続けるためには幾つもの偶然が重ならなければならない。過酷な環境下においては、生命を維持できないという可能性もあり、さらにその証拠が消えてしまう可能性も十分にある。そのため、すぐに見つからないからといって生命がない証拠とは成り得ない。2014/01/16
東側ギャン
1
生命体がいる!じゃなくて衛星のタイタンに生物がいる可能性が(少し(小声))あるそしてその上でのタイタンのシュミレーションや!という感じ。タイトルは煽ってるけど中身は正当な新しい宇宙科学のおはなし2017/03/31




