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内容説明
ディベートと言えば、「ああ言えばこう言う」という詭弁術とか、言葉で相手をとっちめる技術と思いがち。和を乱す「非日本的」なものとして排除されてきたのも事実だ。だが「朝まで生テレビ」はディベートではない。実は誰でも既に、会議や交渉というビジネスの場で、「テーマを設定し、データを集め、問題枠を作り、複数の議論パターンを考え、自説を主張し、相手に反駁する」という経験をしている。これをより方法的に相互の信頼のなかで実現していく技術こそがディベートなのだ。よいコミュニケーターはよいディベーター。自分の頭で考え、自分の言葉で述べ、相手の言葉を聞くための方法。
目次
第1章 思考・表現技術としてのディベート
第2章 調査技術としてのディベート
第3章 コミュニケーション技術としてのディベート
第4章 問題解決技術としてのディベート
第5章 ディベートを社会に活かす
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
那由田 忠
21
30年近く前にフジテレビの深夜放送「ディベート」で優勝した著者。英語教師チームで参加して落語家チームと対戦した「参議院は入らない」試合が入っている。落語家チームの笑いに対抗して勝った。陪審制導入の試合について詳しい説明がされている。ディベートの全体像を学ぶのには適当な本と言えるだろう。2019/01/05
香菜子(かなこ・Kanako)
13
ザ・ディベート―自己責任時代の志向・表現技術。茂木秀昭先生の著書。日本人はディベート苦手、ディベート嫌いが多いけれど、これからの自己責任時代、国際化時代でたくましく生きていくにはディベート能力は絶対に必要。日本人的な平和主義、日和見主義を気取って、ディベート、議論で必要な自己主張すらできなくては生きていけない、そんな時代がもう迫っていると思う。2018/07/29
はぎはぎ
6
ディベートの概要やどのような効果が期待しうるのかについて多面的に論じる本。日頃の教育に生かせないかと思い手に取った。結論から言えばかなり有用であると思う。思考・表現技術としてのほか、調査技術、コミュニケーション技術、問題解決技術としての側面も取り上げる。また、実際のディベートでのやり取りや要点を紹介しつつ、これらの技術を伸ばすのに、いかにディベートが役立つかが述べられる。そして最も気に入ったのが、この本自体が良い意味で批判的な視点で書かれていること。紹介される技術を実地で用いているところは説得力がある。2019/06/24
ももすけ
6
【Kindle】筆者曰く、ディベートとは「論理的に思考し表現する技術であり、調査の方法を学び、問題の発見から分析、解決策の提示と比較検証をするという一連の知的プロセス」。 公では問題ないが、私事で、感情人間に振り回されることが多い今日この頃。 自己防衛的に、そして、仕事では自己啓発の目的で読んだ。 相手に論破するのではなく、相手の意見に傾聴すること、それが自分に欠けているのではないかと反省。 ただ、あまり頭でっかちに考えず、あるがままに受け入れる心を磨かねば…一番、性格的に難しいけど?2019/01/22
たかりん
6
基本的に競技ディベートについて書いているので、ルール等々書いているくだりは、少々退屈でしたが、実例と解説の所からは非常に興味をもって読ませていただきました。2016/07/20