内容説明
歩道に、ラップ音楽に合わせてジグザグ運転をする乗用車がつっこみ、祖父母と犬の散歩の途中、信号待ちをしていた男の子ふたりの命を奪いました。事故の取り調べ、裁判の様子、のこされた家族の悲しみと怒り、そして彼らを支えるマイちゃんの存在を、丹念な取材で描きます。
目次
第1章 楽しみにしていた冬休みに
第2章 マイちゃんがやってきた日
第3章 あまりにもひどすぎる運転
第4章 夫婦によりそった犬
第5章 証言をひるがえした加害者
第6章 ずっと忘れない
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Yuichi Yamasaki
6
柴犬マイちゃんを連れて孫二人と散歩中、無謀運転の車が突っ込んでくる。最初から最後まで涙が止まりませんでした。2013/12/21
読書国の仮住まい
2
二人の孫と犬の散歩中、信号待ちをしていた老夫婦が無謀運転の車に撥ねられ、幼い命だけ亡くなる。 助かった飼い犬のマイちゃんだけが夫婦の支えだが、あまりにも心身に負った傷は大きい。 運転していた馬鹿タレは事故当初と裁判で証言を翻し、その親から謝罪一つもない。 時速95キロも出ていない、70キロだったってそれで過失致死とは? 制御できる速度で人身事故を起こす方が故意犯ではないの? 題名はお孫さんがマイちゃんに書こうとしていた本当の手紙。 本当に、この後何と続けるつもりだったのか。 今は仲良く過ごしているのかな。2025/09/12
ちろみ
2
無念・・・です。理不尽なことは多々あれど。2014/01/19
あーい
2
私も家族を亡くした一人として涙なくは読めませんでした。決して他人事ではなく、誰にでも起こり得ること…そして起こってほしくない事故です。法律は死んだ人よりも生きている人のためにあるんだなと改めて感じた。こんな悲しみが少しでも減ることを祈ります。2014/01/03
いんこ
1
死人に口なしとはこのことを言うのか。 生きているものだけに利がある法制度に悲しくなる。あくまで生きている人のための法律なのだ。 二人の男の子が兄弟のように仲良く、そして純粋にマイちゃんを思う気持ちに胸がじんじんと沁みた。2018/06/05