愛を喰らえ!!

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愛を喰らえ!!

  • 著者名:ルネッサンス吉田
  • 価格 ¥1,100(本体¥1,000)
  • 太田出版(2014/11発売)
  • ポイント 10pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784778322137

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内容説明

◆中村明日美子推薦!

「尖ってつっけんどんで痛々しい。
臆病で繊細であたたかくてやさしい。
それが吉田さんの漫画(ことば)。」

――男が嫌いだ、心の底から。
◆男が嫌い。家族が憎い。自分自身を傷つけたい。でも心の底では、愛したいと願っている。
この物語は、古い花街で風俗店の店長として生きる女・百花の傷と恢復の軌跡である。男に身体を犯され、性の対象とされることに憎悪を抱く彼女は、男を男に売ることに歪んだ悦びを覚えている。女三代を絡めとる深い業に、終わりはあるのか。
画面を埋め尽くすモノローグと、執拗に繰り返される強迫的な会話――マンガ界の異端児・ルネッサンス吉田が過剰な言葉をもって描き出す、絶望とロマンス、そして救済のすべて。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

daiyuuki

12
この物語は、古い花街で風俗店の店長として生きる女・百花の傷と恢復の軌跡である。男に身体を犯され、性の対象とされることに憎悪を抱く彼女は、男を男に売ることに歪んだ悦びを覚えている。女三代を絡めとる深い業に、終わりはあるのか。性的虐待を父から受け、様々な男から踏みにじられ、男性に恨みを抱いて生きている3人の女性。愛されることに臆病で、憎しみで心を塗りつぶすことに疲れたり、深い闇と希望をはらわたぶちまけるように描いた、痛烈な傑作恋愛漫画です。2015/02/13

カテータク

8
第18回文化庁メディア芸術祭、新人賞受賞作。あらすじから、男にはきついか居心地の悪い内容かと思っていたが、実際に読むと全く抵抗なく読了できた。作者が描きたかったのは男、女の区別云々ではなく人間そのものなのだろう。ただ、後半の話は少々蛇足な気もした。単行本にするため、というのもあるのかもしれないが。もちろん、読む(買う)価値のある作品であるのは間違いない。良い作品に出会えたことに感謝したい。2015/02/08

Ribbon no kishi

8
冒頭から迫りくる質量を持った表現にあっという間に飲み込まれる。血を吐くような怨嗟の連なり。闇が深ければ深いほど差し込む光は強さを増す。剥き出しの愛を受け取ることに憶病でいた彼女が、与えられるのではなく掴みにいった。その姿があまりにも象徴的。無様でもなんでも自分のために、自分を大切にする選択。理想と現実の間にある隔たりを自らの手で埋めようと、生きたいと願い嘆くだけでなく実行する。その一連の流れには帯の通り救済のすべてがあった。ニッチだろうと確実にニーズのある吉田作品。著作のどれよりも胸を打たれた。2014/02/05

よしだ

7
OPERAで連載されているのを読んだのが初めてでそれ以来、名前が同じ吉田なのと、作品から漂う雰囲気から一方的な共感と親近感(オペラ連載当事は特に)を伴って作品の動向を追っていたのだが、この「愛を喰らえ」は救済が非常に明確な作品になっていて(やはり一方的に)安心したというか、特に「私信」と銘打った書下ろしでは希望のような光を見た気がして、文字通り、吉田さんの愛を喰らった感じがする。マンガ・エロティクス・エフ84号では中村明日美子さんとの対談が載っており、その記事を並行して読むとより世界観が深まると思う。2013/11/30

あさひ

6
最強なのは自分をきちんと愛せる人間だと思う。それさえ出来ればどこでも逞しく生きていける。しかしこれは痛々しい人の話。心にヒリつく負の感情は他人に向けなければ、自虐に向かう。でもそれさえも生の実感を得るために必要な行為だ。生きたいと思う程に自分を痛めつける。汚濁の中に安らぎを覚える。だけど救いはあるのだ。それは"愛"と言ってしまって良いのだ。なんだか突き刺さります。2015/03/08

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