内容説明
半年前、ぼくたち夫婦は愛犬を事故で喪(な)くした。それ以来、関係は冷え切り、家庭内別居の状態だ。そんなある晩、ぼくは一頭の仔犬と出合った(「グッドバイ」)。災害救助犬の指導手(ハンドラー)・高津弥生(たかつやよい)。彼女はある凄惨な事故で心に疵(きず)を負い、活動できなくなっていた。遭難した幼い姉妹の捜索に出動を要請されるのだが…(「向かい風」)。犬と人の絆を温かな眼差しで描く5つの物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やま
115
ドッグテールズ。 2013.11発行。字の大きさは…小(読めなくはないが、読むのに苦労する)。 読友さんの冒頭の「イギリスの古い諺」を読んで読みたくなった本。 グッドバイ、バックパッカー、疾風、遠吼え、向かい風の犬が登場する5話の短編集です。 どの話も心を打たれるものがあったが、特に「グッドバイ」は、良い話だし好きだ。また、「疾風」は涙が止まらなかった。 「犬は、飼い主が選ぶのではない。犬の方が自分で飼い主を選んで生まれて来るんだよ…。」 樋口明雄さんの本を読むのは始めてです。 →2020/04/04
ぶち
97
死別した犬、旅で出会った犬、命を賭ける猟犬、オオカミ犬、災害救助犬...さまざまな犬が登場する短編集。どのお話も、犬と人間との間の信頼と愛にあふれていて、胸がジーンとしてきます。"飼い主が犬を選ぶんじゃない、犬が飼い主を決めて生まれてくるんだ" というセリフが胸を打ちます。それは、犬に限ったことではありませんよね。動物は皆同じ。だからこそ、共に生きた動物には、求めてくれた以上の愛で応えなけちゃいけません。動物たちが笑った表情を見せてくれたら、それはもうサイコー! この本には、そんな笑い顔が随所にあります。2020/03/26
まさきち
75
犬にまつわる5篇を集めた短編集。冷めきった夫婦関係を修復してくれたり、子供の頃からの犬に対するトラウマを消してくれたり、はたまた突如亡くなった主人の老猟師の敵を取るべく奮闘したり。それぞれの筋の趣は違えど、みな変に誇張することなく純粋に「犬」として描いているといった印象で、新たな楽しみと犬へのさらなる敬愛をもたらしてくれた一冊でした。2024/12/23
ポチ
65
犬はやっぱり可愛いなぁ。K-9のメイの母犬、エマが登場する「向かい風」と「グッドバイ」は特に好きな物語。心地良い温かさに包まれました。2018/09/13
goro@the_booby
61
猫の次は犬という事でK-9シリーズでおなじみの樋口明雄の「ドッグテールズ」5話の短編集。好きなのは「疾風」と「向かい風」だな。この2編は後の「約束の地」と「山岳救助犬K-9シリーズ」につながるお話。あと「バックパッカー」も登場人物は「約束の地」にも出てくるあの先生だしね。そして、「向かい風」に出てくるボーダーコリーのエマはK-9シリーズのメイのお母さん!前日譚ですよ。犬を飼われている方ならどの話も我が犬のことのように思い涙しちゃうことになるかもです。2017/10/09
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