内容説明
京都に伝わる稀覯本(きこうぼん)『黄母衣内記(きぼろないき)』。その所有者が謎の死を遂げた。事故か他殺か。そして継承を巡り兄弟争いが勃発。私的裁判・双龍会(そうりゅうえ)が開かれることに。その準備の中、瓶賀流(みかがみつる)は伝説の龍師「ささめきの山月(さんげつ)」から、一人の少女と行動を共にすることを依頼される。だがそれは仲間達との敵対を意味していた。(講談社文庫)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
W-G
341
読み終わってみれば満足だったものの、読んでいる最中は間延びして感じたのもたしか。理由は大きく二つ。双龍会開始前の両サイドの、仕込みの部分の描写がメインとなり長いのが一点。全体の仕掛けと、特に山月のまわりくどい話口調のせいもあって、自分がちゃんと理解しながら読み進められているか、フワフワしたままの読書状態が長く続くからというのが二点目。最後に全てのピースがキレイに嵌まった時には、ちゃんと腑に落ちるので、アリかなとは思う。開廷前に山月が達也に囁いた言葉が何だったのか、どうにでも解釈出来るだけに気になる。2018/03/04
セウテス
91
ルヴォワールシリーズ第2弾。第1作品から約1ヶ月後という舞台であるため、本シリーズは順番に読む必要が在る。基本的な構成は前作と同じで、京都を舞台に行われる双龍会という私的な裁判による推理が醍醐味の作品。どんでん返しが多すぎるという感想も在るが、私は見方の違いで二転三転するという感じだと思う。それ自体が、双龍会を設定した本シリーズの特徴であると思う。しかしながら、パズルを組み立てる事に集中したいのに、ピースの中に含まれている偽物を見つける作業が在る、そんな感じも受けてしまう。相性が悪いとしか、言い様がない。2020/01/05
ソラ
47
正直前作よりも面白かった。多分作品世界にうまいこと馴染むことができたからだろうなー。流さん好きすぎる。2013/11/04
佐島楓
46
だんだんと登場人物の特性がわかってきて、面白くなってきました。今回は流が大活躍。知らず知らずピンチになっていく流、そして新たな出会い・・・。緊張感をはらみつつも楽しそうな彼ら、ちょっとうらやましくもあります。2014/10/15
Kazuko Ohta
42
すごく一生懸命読んだのです。『丸太町』は楽しくて仕方なかったから、この『烏丸』だって一所懸命、一生懸命読んでいれば、そのうちわかるにちがいないと思って。だけど凡人のアタマにはムリでした(泣)。私的裁判「双龍会」で繰り広げられているのがとても面白いことだというのはわかるのに、何が起こっているのかついていけなくなり、登場人物の誰が今しゃべっているのかもわからなくなる始末。『丸太町』の読了後すぐに読めばなんとかなったのでしょうか。わからないのにカッコイイ、「落花狼藉、堪忍な」。私もちょっぴり狼藉を働きたいのだ!2018/09/08
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