内容説明
主人公は、ギャルゲー大好きの高校生・谷口弥人。好きがこうじて、ところかまわずゲームの登場キャラに話しかけ、時にゲーム画面にキスをしてしまうという、がっかりな少年である。しかし、実は彼はきわめて特異な能力の持ち主であった。起こった事件を擬人化(なぜか必ず美少女)し、事件そのものと対話できるという、画期的な能力を持っていたのだ。その能力を活かし、谷口は様々な難事件に少年探偵として挑んでいく。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぷに丸
6
ギャルゲーを愛する探偵の弥人の元に事件の依頼が来ると、事件ちゃんという概念と話をすることを通して推理をするという設定が斬新でした。事件ちゃんもそれぞれの事件に合うような姿で描かれており、そこもポイントの一つだったと思います。2023/01/21
くままごと
1
奇抜な発想はいいけど、事件の概念が実体化するという設定が上手く機能せず、ストーリーの組み立てが不自然。謎としてもおもしろくなかったし、イマイチだったなぁ。2014/03/28
6月屋
1
事件にまつわる物事を美少女の姿「事件ちゃん」に擬人化して会話できる能力を持つ主人公が、事件ちゃんとの会話を通じて謎解きをするミステリー。事件を擬人化という発想にはとても興味を引かれたが、事件ちゃんの存在が物語や推理にあまり連動していない。立場も判然とせず、ただ推理中の話し相手になっているだけ。主人公のギャルゲー好きという設定も本編との関わりが薄い。なぜこの能力を持つに至ったのか、なぜギャルゲー好きなのか、といった掘り下げがあれば、もっと感情移入できたかもしれない。第1話と第3話がやっと並のレベル。2014/03/04
ふじさん
1
第十四回BOX-AiR新人賞受賞作。電子雑誌「BOX-AiR」連載。事件自体を擬人化し対話する「ギャルゲー探偵」という着想は掛け値無しに鮮烈。個人的には長いミステリの歴史でも画期的な発明でないかと思うが、肝心の内容が様々な点でやや残念。折角の素材を持て余している印象で、シンプル過ぎる謎解きに驚きはほぼ感じられなかった。不自然にテンションの高い筆致も苦手。無理に文体を軽くしようと意識し過ぎているようで、ラノベというより児童書を読んでいるような照れ臭さがあった。ベストを選ぶなら、第二話「声優脅迫事件ちゃん」。2013/11/11
詩川あかり
1
ミステリではなくイラストーリー感覚で読めれば勝ち。お決まりワンパターンだから15分アニメに映えそう2013/10/31